行動科学マネジメント, 行動科学マネジメントとは

行動科学マネジメントで良い習慣を増やし、悪い習慣を減らす方法とは

  • ABCモデルとは何かがわかる!
  • 行動を変える仕組みがわかる!
  • 日常生活で行動をコントロールするための実践法がわかる!
この記事では、「行動分析学」および「行動科学マネジメント」の知見をベースに、「やる気」や「意志の強さ」に関係なく、自分の行動をコントロールするための方法について解説していきます。「三日坊主」を卒業したい人は、ぜひ参考にしてみてくださいね!

ABCモデルで「三日坊主」を卒業する方法について解説!

みなさんこんにちは!

突然ですが、このようなお悩みはありませんか?

  • やりたいことがあるが、続かない
  • やめたいことがあるが、やめられない
  • 何をするにもやめるにも、三日坊主になりがち

このようなお悩みをお持ちの方には、今日の記事がお役に立てるかもしれません。

今日の記事では、「行動分析学」および「行動科学マネジメント」の知見をベースに、「やる気」や「意志の強さ」に関係なく、自分の行動をコントロールするための方法について解説していきます。

これから詳しくご紹介するABCモデルというモデルは、

  • なかなか続かない行動をなんとか続けたい場合
  • 自分にとって悪影響のある行動をやめたい場合
  • 新しい生活習慣を作りたい場合

など、幅広いケースに対応できるモデルなので、どのような方にとっても、知識として知っておいて損はないでしょう。

是非最後までお楽しみください。

行動が起こる仕組みとABCモデル

ABCモデル

まずは、行動が起こる仕組みについて、考えてみましょう。
ここでいう行動とは、人間が体を動かしてする動作や行為一般のことです。

行動科学マネジメントでは、人間のあらゆる行動は、

  • A.先行条件
  • B.行動
  • C.結果条件

これら3つの順番で発生すると言われています。これをABCモデルと呼びます。

たとえば、「暑いからエアコンをつけた。その結果、部屋が涼しくなった。」という一連の流れをABCモデルで考えてみましょう。

この場合、「暑い」というのが先行条件です。先行条件とは要するに、行動をする理由や動機にあたる部分ですね。

そして、「エアコンをつけた」というのが実際にした行動です。

最後に、「部屋が涼しくなった」というのが結果条件です。結果条件というのは要するに、行動をした結果どうなったか、どう感じたか、という部分です。

このように、行動が起こる仕組みは、

  • A.先行条件
  • B.行動
  • C.結果条件

これら3つのステップによってシンプルに理解できるというわけです。

そして、このABCモデルによれば、Aの「先行条件」とCの「結果条件」を操作することで、Bの「行動」が変わるということになります。

ただ、いきなり「先行条件と結果条件を変えよう!」と言われても、具体的に何をどうすれば良いのかよく分からないですよね。

そこで、ABCモデルを使って行動を変える仕組みについて、もう少し掘り下げてみましょう。

行動を変える仕組み

ターゲット行動

行動を変える仕組みは、自分が変えたいと思っている「ターゲット行動」が何かによって、変わります。

「ターゲット行動」には大きく分けて2つの種類があります。

1つは、「過剰行動」です。これは、浪費や暴飲暴食など、減らしたりやめたいと思っている行動のことです。

もう1つは、「不足行動」です。これは、筋トレや試験勉強など、増やしたり続けたいと思っている行動のことです。

あなたが変えたいと思っている「ターゲット行動」は、「過剰行動」でしょうか?それとも、「不足行動」でしょうか?

ターゲット行動が「過剰行動」の場合

まずは、「過剰行動」を変えるための仕組みから見ていきましょう。

過剰行動をコントロールするためには、その行動が起きにくい「先行条件」と「結果条件」を作ります。

たとえば、ターゲット行動が「喫煙」の場合、

  • タバコが家にある
  • タバコを吸ったらスッキリする

という先行条件と結果条件があると、タバコを吸うという行動が中々やめられませんね。

しかし、

  • タバコを家に置かない
  • タバコを1本吸ったら500円貯金する

というように先行条件と結果条件を変化させれば、「喫煙」という行動が起こりにくくなります。

このように、行動科学マネジメントのABCモデルに基づいて考えることで、悪い習慣をも効果的にやめることができるのです。

ターゲット行動が「不足行動」の場合

それでは次に、「不足行動」をコントロールする仕組みについても同様にみてみましょう。

不足行動をコントロールするためには、その行動が起きやすい先行条件を整えると同時に、「ライバル行動」の発生を抑える必要があります。

「ライバル行動」というのは、不足行動をすることを妨げるように働く行動のことです。
具体例で考えてみましょう。

たとえば、ターゲット行動が「試験勉強」の場合、

  • 学校が終わったら家に帰ってスマホゲームをする
  • 参考書を開くと眠くなってくる

という先行条件と結果条件があると、試験勉強をするという行動が中々続きませんね。

しかし、

  • 毎週水曜日に友達と図書館に行く
  • 参考書を10ページ読んだら、アイスを食べる

といった先行条件と結果条件に変えれば、それに付随する試験勉強という行動が起こりやすくなります。ただこの時、試験勉強を阻害する「ライバル行動」の発生が考えられます。

たとえば、「スマホを見てしまう」などはライバル行動の1つとして考えられます。

したがって、ライバル行動の発生を抑えるために「スマホを持ち歩かない」といった対策をつけ加える必要があるのです。

行動をコントロールするための基本手順

まとめると、行動をコントロールするための基本手順は、

  1. 自分が変えたい「ターゲット行動」を決める
  2. ターゲット行動が、過剰行動なのか不足行動なのかを明確にする
  3. それぞれの行動に合った先行条件と結果条件を整える。不足行動に関しては先行条件を整えることに加えて「ライバル行動」も抑制する

以上の3ステップです。

では、ここからは、より効果的に行動をコントロールするための実践方法をご紹介していきます。

自分の行動をコントロールするための実践法

行動を変えるための事前準備

実践に入る前の大前提として、どなたにもおこなってほしいことがあります。それは、自分が変えたいと思っている「ターゲット行動」の直前と直後の環境をノートなどに記録することです。

より具体的には次の質問に対する答えを紙に書き出してみてください。

  1. 自分のターゲット行動は何か
  2. ターゲット行動が発生する頻度、持続時間
  3. ターゲット行動が発生する時間帯や場所、状況
  4. ターゲット行動が発生しにくいのはどんな時か
  5. ターゲット行動の発生後に生まれるメリット・デメリット

これらの質問に答えることによってターゲット行動の「先行条件」と「結果条件」を客観的に把握することができます。そしてその結果、より自分に合った対策を立てやすくなります。

前提を確認したところで早速、「ターゲット行動」が「不足行動」と「過剰行動」の場合に分けて、その実践方法を詳しくみていきましょう。

1. ターゲット行動が「不足行動」の場合

不足行動を増やし継続するためには、

  • 行動のハードルを低くすることで先行条件を変える
  • 不足行動の頻度や数を増やす
  • 行動に対して報酬をつけることで結果条件を変える

これら3つの対策が有効です。

たとえば、ターゲット行動が「試験勉強」の場合を考えてみましょう。
初日から何時間も試験勉強をはじめると、三日坊主になる確率が高くなります。

したがってまずは、

  • 「1日1問だけ問題を解く」
  • 「毎日午後9時になったらとりあえず参考書を開く」

など、

行動のハードルを低めに設定することで、行動を起こしやすくなります。

次に、

  • 1日1問を1日10問に増やす
  • 枕元に参考書を置く

など、単純に行動の数や頻度を増やすことを目指します。

さらに、「2時間試験勉強をしたら30分好きなことをする」など、行動に対する報酬またはメリットを条件づけます

不足行動を増やすためには、以上3つの対策によって、行動の先行条件を整えることが有効です。それと同時に、「ライバル行動」を抑制する必要があります。

ライバル行動を抑制するためには、不足行動を増やす対策の逆をおこないましょう。つまり、

  • ライバル行動のハードルを高くすることで先行条件を変える
  • ライバル行動の頻度や数を減らす
  • ライバル行動に対して罰ゲームを課すことで結果条件を変える

これら3点を意識してみてください。

たとえば、「スマホを見てしまう」というライバル行動を抑制したいのであれば、

  • スマホを家族に預けることによって、スマホを使いづらくする
  • SNSの通知機能をオフにすることで、スマホを見る頻度を減らす
  • 鍵付きの箱にスマホを入れて鍵を別の遠い場所に置いておく

といった抑止策が考えられます。

2. ターゲット行動が「過剰行動」の場合

過剰行動を減らすためのポイントは、先ほどお伝えした「ライバル行動」の抑止策と共通しています。

つまり、

  • 過剰行動のハードルを高くすることで先行条件を変える
  • 過剰行動の頻度や数を減らす
  • 過剰行動に対して罰ゲームを課すことで結果条件を変える

これら3つです。

たとえば、「飲酒量が多い」という過剰行動を減らしたい場合、

  • お酒を買いだめしない
  • 外食した時だけお酒を飲むようにして、家では一切飲まない
  • 飲酒した日は電車に乗らずに一駅分歩くというルールを作る

といった対策が考えられます。

以上、試験勉強を続ける方法と飲酒量を減らす方法を例に、行動をコントロールするための実践方法を解説しました。ここでご紹介した「先行条件」や「結果条件」の作り方は、あくまで一例です。

より自分に合った対策を見つけ出すためには、繰り返しになりますが、変えたいと思っているターゲット行動の「先行条件」と「結果条件」を客観的に把握するところから始めること、これが、行動を確実にコントロールするための秘訣です!

ちなみに、今日の記事と関連して、良い習慣の作り方、そして悪い習慣の辞め方について、下記の記事にて別の切り口から解説しておりますので是非合わせてご覧ください。

まとめ

以上、いかがでしたか?

今日の記事では、「行動分析学」および「行動科学マネジメント」の知見をベースに、「やる気」や「意志の強さ」に関係なく、自分の行動をコントロールするための方法について解説しました。

行動をコントロールするための手順をおさらいすると、

  1. 自分が変えたい「ターゲット行動」を決める
  2. ターゲット行動が、過剰行動なのか不足行動なのかを明確にする
  3. それぞれの行動に合った先行条件と結果条件を整える。不足行動に関しては先行条件と結果条件を整えることに加えて「ライバル行動」も抑制する

以上の3ステップです。

これら3ステップをより効果的に実践する方法については、すでにお伝えした通りです。この機会に三日坊主を卒業してみようと思った人は、この記事を読み終わったら早速試してみてくださいね!

この記事の内容が何か⼀つでもお役に立てておりましたら幸いです。

最後までご愛読ありがとうございました。

また次回の記事でお会いしましょう!

  • 行動科学マネジメントの「ABCモデル」
    • 人間のあらゆる行動は、ABCの3ステップで生じるというモデル
    • A.先行条件(例: 暑い)
    • B.行動(例: エアコンをつけた)
    • C.結果条件(例: 涼しくなった)
  • ターゲット行動: 自分が変えたいと思っている行動のこと。
    • 過剰行動: 自分が減らしたりやめたいと思っている行動
    • 不足行動: 自分が増やしたり続けたいと思っている行動
  • 行動を変えるための基本手順
    • 1. 自分が変えたい「ターゲット行動」を決める
    • 2. ターゲット行動が、「過剰行動」なのか「不足行動」なのかを明確にする
    • 3. それぞれの行動に合った先行条件と結果条件を整える。不足行動に関しては先行条件と結果を整えることに加えて「ライバル行動」も抑制する
      ・ライバル行動: 不足行動をすることを妨げるように働く行動のこと

参考書籍:
石田淳 (著), 臼土きね (まんが)(2016)まんがで身につく 続ける技術 あさ出版
石田淳(2011)新版「続ける」技術 フォレスト出版