「あがり症とは, あがり症克服, あがり症対策」については↑の動画でも詳しく解説をしております!
- 人前であがるというのが一体どのような理由で起こることなのかがわかる!
- あがり症を克服するための3つの原則がわかる!
- 人前で話す時に今すぐできる準備方法・応急処置方法がわかる!
この記事では、人前に立つ時に思わずあがってしまう、という方に向けて、人前であがってしまうのはなぜか、その心理的メカニズムと対策方法をご紹介しています。動画と合わせてご覧いただくことで、人前で話すときにできる準備方法と、本番であがってしまった時の応急処置法についても知ることができます!
人前であがってしまう仕組みと対処方法を解説!
みなさんこんにちは!助手のライフハック・アニ子です!
突然ですが、このような悩みはありませんか?
- 人前に立つと心臓がドキドキしたり、冷や汗が出てくる
- スピーチやプレゼンに苦手意識がある
- 面接など、ここぞというときに限って頭が真っ白になってしまう
など。
このような悩みは多かれ少なかれ、誰もが経験したことがあると思います。
その証拠に、巷には、人前であがらないためのおまじないがたくさんありますよね。
例えば、
- 人という字を手のひらに3回書くと良い
- 聴衆をジャガイモだと思ってみる
などなど。
しかし、これらのおまじないは、人前に立つ前にすることはできても、本番中にすることは難しいですよね。
それに、おまじないよりも
- 理にかなっていて、
- 確実で、
- 効果がある、
そのような対処法を知っていれば、もっと安心できますよね。
そこで今日の記事では、「人前であがってしまう原因は何か」「どうすれば克服できるか」そして「人前であがらないための具体的な方法」をご紹介します。
- 大事な面接やプレゼンなどを控えている人
- 人前に立つことへの恐怖を減らしたい人
- 複数の人とリラックスして会話を楽しみたい人
この記事の内容は、そのような方々のお役にきっと立てることでしょう。
是非最後までお楽しみください!
なぜ私たちは人前であがってしまうのか
人前であがってしまう時、私たちの中で一体なにが起こっているのかを最初に確認しておきましょう。
「あがってしまう」というのが一体どのような状態なのかというと、それは「失敗に対する恐怖心によって感情が高ぶり、平常心を保てなくなっている状態」のことです。
そして、このような状態が繰り返し現れてしまうことを、一般的に「あがり症(または、あがり性)」と呼びます。
みなさんもご存知かとは思いますが、私たちは人前であがってしまった時、パニックや不安感のような心理的反応から、心臓のドキドキや冷や汗、赤面、どもりのような身体的反応まで、実に様々な反応が起こります。
ではなぜこのような反応が出るのでしょうか?また、その発生源は一体なんなのでしょうか?
「あがり」の発生源
その原因は、人間の3つの基礎本能にあります。
- 自己防衛本能
- 自己尊厳本能
- 自由本能
の3つです。それでは、これらを一つずつ順にみていきましょう。
まず、自己防衛本能とは、「外敵から自分の身を守りたい」という本能です。「あがる」という状況においては、目の前の人を本能が「外敵」とみなしたために、心や身体が緊張し、ある種の戦闘準備体制をとっているのです。
次に、自己尊厳本能とは、「人から認められたい」「人からほめられたい」という本能です。「あがる」という状況においては、目の前の人に認められたい、ほめられたいという気持ちが高まるために、心や身体が平常運行でなくなっているのです。
最後に、自由本能とは、「自分の行動を束縛されたくない」という本能です。「あがる」という状況においては、目の前の人や状況によって自分の行動が束縛されると感じるために、心や身体に拒否反応が出るのです。
ここまでをまとめると、人前であがってしまうというのは、人間の本能の働きによるものだと言えるのです。
したがって、人前であがってしまうという悩みを最小限に抑えるためには、これら3つの本能が暴走しすぎないようにすれば良いのです。
では、一体どのようにすれば、3つの本能をうまくコントロールできるのでしょうか?
3つの本能をコントロールする3つの原則
3つの本能をうまくコントロールするためには、次の3つの原則を念頭に対策を打っておくことが効果的です。
原則1. 環境に慣れる
まず、3つの本能のうち、自己防衛本能をうまくコントロールするためには、人前に立つという環境、特に、他者からの視線に慣れることが重要です。
慣れていない状況、特に、見知らぬ人から視線を浴びる状況に遭遇すると、人間は本能的に身の危険を感じるものです。
したがって、日頃から人の視線に自分を慣らしておくことで、発表本番などで観衆に注目されたとしても自己防衛本能の暴走を防ぐことができます。
また視線だけでなく、プレゼンテーションであればプレゼンの場所、コンクールであればステージの照明や音、空気感など、人前に立つときに付随するあらゆる環境に自分の身体を事前に慣らしておくことは、もちろん有効です。
要するに、「予行練習はやっぱり大切!」ということですね。
原則2. 自尊心にダメージを与えない
次に、自己尊厳本能をうまくコントロールするためには、自尊心に必要以上のダメージを与えないように工夫することが重要です。
そのためには、失敗する前から「失敗して恥をかいたらどうしよう」といったマイナスのイメージを持つのではなく、「練習してきたから必ずできる」といったプラスのイメージを頭に持つと良いでしょう。プラスのイメージを持つことによって、自尊心が傷つくイメージを持たずに済むので、自己尊厳本能の暴走を未然に防ぐことができます。
また、自分の自尊心を逆に守り過ぎないようにすることも大切です。
そのためには、「最悪失敗したって別に構わないし、それで全部が全部ダメになるわけじゃない」というように、プライドや面子を保つことばかりに捉われないようにすることも大切です。
原則3. 主体的に取り組む
そして最後に、自由本能をうまくコントロールするためには、主体的に取り組んでいるという意識を持つことが効果的です。「人に依頼されてやっている」とか、「やりたくないけれどやらされている」と強く思ってしまうと、自由本能が刺激されてしまいます。
そこで、例えば結婚式のスピーチであれば、どうすれば新郎新婦に喜んでもらえるか、営業のプレゼンであれば、どうすればお客様に商品の良さを分かってもらえるか、
というように「やらされている」と思うのではなく、自分から好んでやっていると言うように思うようにしましょう。
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ここまで、3つの本能をうまくコントロールするための3つの原則をお話ししました。
しかし、
- 一般原則はわかったけれど、具体的にどうすれば良いの?
- 本番であがったときの応急処置方法が知りたい!
と思われる方も多いかと思います。
あがる場面はスピーチや競技大会や楽器演奏など様々考えられますが、この記事では特に、人前で「話す」という状況を例に、実践法を一緒に見てゆきましょう!
人前であがらず話すための実践法
人前であがらず話すための実践法として、準備方法と本番であがってしまったときの応急処置という2つに分けてご紹介していきます。
準備方法
まず、準備段階でできることとして、「対面練習法」というものがあります。これは簡単にいうと、イメージトレーニングです。
例えば、電車に乗っているときや横断歩道で信号待ちをしている時に、「これから、目の前にいる人に向かって話をします」とイメージしながら、さりげなく向かい側にいる人を見てみましょう。こうしたちょっとした訓練を積んでいくことで、徐々に視線に慣れることができます。
また別の方法として、「ルーティンの法則」というものがあります。これは簡単にいうと、決まった動作であがりを抑える方法です。
例えば、
- 話す前に必ず水を飲む
- ステージには左足から登る
- ドキドキしてきたら手を後ろに組んでこっそりOKサインを作る
など、人前で話す時に必ず行う動作を決めて繰り返すと良いです。動作は自分の好きなもので構いません。
ちなみに、冒頭で触れたような、「手のひらに人という字を3回書く」というようなおまじないの動作も、ルーティンの法則として活用することもできますね。
本番であがってしまった時の応急処置
ここからは、本番中にあがってしまった時の応急処置を3つご紹介します。
一つ目は、別の動作を挟むことです。本能が暴走し感情が高ぶってきた時に、関係のない動作を挟んで間を置くことで落ち着きを取り戻しやすくなります。例えば、
- マイクスタンドの位置を変える
- おしぼりで手を拭
- 腕時計を見るふりをして手の甲を見る
など、ちょっとした動作を一旦挟むと理性が働き始め、暴走中の本能を鎮めやすくなります。
二つ目は、その瞬間の行動そのものに集中することです。
人前に立ち、話を始め、人前から去る、という一連の流れの中で、一番あがる可能性があるのは、人前に立つ時です。したがって、ステージなどに向かって移動している時に、心と身体を落ち着かせることが大切です。
そのためには、人前に向かって歩いている瞬間は「歩いている」という行動に意識を集中させ、マイクの前に立ったら「立つ」という行動に意識を集中させ、話し始める前には「呼吸をする」という行動に意識を向けるようにします。
このように、その瞬間の行動そのものに集中すれば、雑念を浮かべている暇がないので、本能が暴走しにくくなると言えます。
最後に、三つ目は、身体の緊張をほぐすことです。
身体の緊張をほどいてリラックスすることで、動画内で触れた3つの本能の暴走を防ぐことにつながります。
そのためには、全身に一瞬ギュッと力を入れて、すぐ脱力してみたり、呼吸に意識を向けて深呼吸をとるなどすると、身体の緊張がほぐれやすくなります。
さらに、話し始める前に笑顔を作ることができれば、相手に明るい印象を与えますし、自分の顔の筋肉の緊張もほぐれます。顔の緊張がほぐれると、心や身体の緊張もほぐれるので、落ち着きやすくなります。
笑顔を作ることが難しければ、目を大きく開けるように意識するだけでも効果的です。
以上、人前であがらず話すための方法を、「準備段階」と「応急処置」に分けてご紹介しました。
まとめ
いかがでしたか?
今日の記事では、あがり症の原因と対処方法をご紹介しました。
あがり症を克服するための3つの原則をおさらいすると、
- 自己防衛本能の暴走を防ぐために、環境、特に視線に慣れる
- 自己尊厳本能の暴走を防ぐために、プラス思考を心がけ、プライドを守ろうとし過ぎない
- 自由本能の暴走を防ぐために、自分から主体的に取り組んでいると思うようにする
以上の3つです。
これらの3つの原則の実践方法は、すでにお伝えした通りです。今回の記事では主にスピーチの場面での実践方法をご紹介しましたが、スポーツや楽器演奏の場面でも応用できる方法ばかりです。色々な場面でぜひ活用してみてください!
この記事の内容が何か⼀つでもお役に立てておりましたら幸いです。
最後までご愛読ありがとうございました。
また次回の記事でお会いしましょう!
- 人前であがってしまう理由となる3つの基礎本能
- 1. 自己防衛本脳
・外敵から自分の身を守りたいという本脳 - 2. 自己尊厳本脳
・人から認められたい、人からほめられたいという本脳 - 3. 自由本能
・自分の行動を束縛されたくない、という本脳
- 1. 自己防衛本脳
- あがるのを抑える3つの原則
- 1. 環境になれる
・人前に立つという環境に慣れると良い
・イメージトレーニングや予行練習を行う - 2. 自尊心にダメージを与えない
・失敗したらどうしよう、といったマイナスのイメージを思い浮かべないようにする
・プライドやメンツを保つことばかりを意識しないようにする - 3. 主体的に取り組む
・人から命令されてやらされてる、と思わないようにする
・自分がやりたいからやっていると思えるようにする
- 1. 環境になれる
- 人前であがらず話すための実践方法
- 準備段階
・対面練習法(イメージトレーニング)
・ルーティンの法則(いつも同じ動作を繰り返すようにする) - 本番であがってしまった時の応急処置
・別の動作をはさんで本脳の暴走を防ぐ
・動作の一つ一つに集中する
・身体の緊張をほぐす
- 準備段階
P.S.当記事の内容はYoutube動画でも解説しておりますので合わせて御視聴ください。
参考書籍:
金井 英之 (2019) マンガでわかる! 人前で3分、あがらずに話せる本 すばる舎