- 有酸素運動など運動がいかに脳機能を高めるのかが分かる!
- どのような運動をすれば健康へのプラスの効果があるのかが分かる!
- 運動の効果が脳科学的な観点から分かりモチベーションを高まる!
この記事では有酸素運動をはじめとした運動がいかに脳機能を高めるのかという話を脳科学的な観点から解説をします。この記事の内容を理解することで、筋トレやダイエットへのモチベーションを高めることができます。
有酸素運動が脳に及ぼす効果とは
みなさんこんにちは!ライフハックアニメーションです!
今日の記事では、「運動をする」ということが、いかに脳の機能を高め、
日々の生活の中にポジティブな影響を与えるのか、
という事を解説していきます。
今日の記事を見ることで、
筋トレや、ダイエットのための運動、
また日々の生活の中に運動の習慣を取り入れることのメリットを、
脳科学的な観点から学べ、
そのやる気を高めていくことができます♪
是非最後までお楽しみください。
運動をすると脳細胞が育つ!
最初に結論から述べますと、
運動をすることで脳細胞が育ち、結果として認知能力や情報処理能力が向上します。
言い換えるならば、
運動は、人間が行うありとあらゆる学習を、細胞レベルで強化すると言えます。
何かを学習する、というのは、脳においては、
情報を伝達する役割をもつ脳細胞同士の結びつきを新しく作ると同時に、その結びつきを強くしていくという事を意味しています。
ここで重要なポイントは、
筋トレをすると筋肉が強くなっていくのと同じように、
脳も情報を取り込めば取り込むほど、鍛えていけるということです。
つまり、
脳というのは、
生まれながらにその能力が決まっていて、成長のピークを過ぎ歳をとっていくにつれて衰えていくというものではなく、
後から鍛えて強くすることができるということです。
そして、
この事と運動とが大きく関係しているのです。
運動によって脳機能が向上するメカニズムとは
それでは一体どうして運動をすることが、脳を鍛えることに繋がるのでしょうか。
その仕組みを理解するためには、まず
「脳由来神経栄養因子(BDNF)」
について知る必要があります。
脳由来神経栄養因子(BDNF)の役割を端的に説明するならば、
脳細胞の機能を向上させ、その成長を促し、強化し、細胞が死んでしまうのを防ぐ役割を担っています。
イメージとしては、
脳細胞を育てる肥料の様な役割をしている物質であり、
脳内の細胞同士の連結を大都市の道路網に例えるならば、その道路を整備し、工事していると言えます。
そして、肝心なポイントは、
運動をすることによって、
この脳由来神経栄養因子(BDNF)が脳の中で増加するだけではなく、
- インスリン様成長因子(IGF-1)
- 血管内皮成長因子(VEGF)
- 繊維芽細胞成長因子(FGF-2)
といった
脳細胞を新たに生み出し、また脳細胞同士の結びつきを強固なものに作り変えていくホルモンも一緒に増加させるということです。
運動と脳内ホルモン
これまた簡単にそれらのホルモンについて説明をすると、
インスリン様成長因子(IGF-1)や繊維芽細胞成長因子(FGF-2)は、
脳細胞を活性化させ、脳細胞同士の結びつきを強くする役割を持ち、
血管内皮成長因子(VEGF)は、脳内で新しい毛細血管を作り、このことが新しい脳細胞が生まれてくることと関係しているのではないかと考えられています。
運動によって脳の機能が向上する脳科学的な解説については、この動画ではこれ以上深掘りできませんが、
要点としては、
運動によって、脳細胞が新たに生まれるだけではなく、その結びつきが強くなり、
脳内での情報伝達のスピードおよび、記憶の定着効率が格段にアップするということです。
運動によってその他の領域の能力も高まる効果
そしてそれだけではなく、
運動によって強化された脳細胞同士の繋がりというのは、
運動以外の領域にも応用されていくということがわかっています。
例えば、
空手やダンスを習っている人は、
最初は複雑で難しいと思えたような動きを繰り返し行い習得することで、
その動きをもっと複雑な動きの中に取り入れることができるようになるわけですが、
そうしたプロセスで鍛え上げられた脳細胞同士の繋がりというのは、
他にも数学の問題を解くときであったり、
仕事上や人間関係上のトラブルを解決する際などにも応用されることがわかっています。
つまり運動をする、ということは、
生活全般における情報処理能力を高めることにつながるというわけです。
それでは次に、
一体どの様な運動をすると、以上の様な脳機能を高めるメリットを最大限に享受することが出来るのか、
というお話をしていきます。
有酸素運動と複雑な運動を組み合わせる
結論としては、どんな運動でも大丈夫です。
息が少し苦しくなり、自分で運動をしていると感じられるのでしたら、
なにであっても、この動画で解説をしたような仕組みは働きます。
しかし、その上で、より効果的な運動は何かというと、それは
有酸素運動と複雑な動きが必要な運動を組み合わせる
ということです。
有酸素運動をすることで、
脳内で脳由来神経栄養因子(BDNF)を増やし、成長因子を送り込む新しい血管を作り、新しい細胞を作り始めます。
さらにそこに複雑な動きが必要な運動を組み合わさせることによって、
脳細胞同士の繋がりを強くしていき、それをうまく使えるようになっていきます。
そして、こうした運動によって作り出された脳細胞同士の繋がりというのは、
先ほど取り上げた空手やダンスの例のように、
他の思考領域にも動員されるのです。
ちなみに、
複雑な動き、というのは、「走る」という手と足を前後に繰り返し動かす動作よりも複雑であれば、
複雑な動きが必要な運動であるとしても良いでしょう。
例えば、
テニス、サッカー、キャッチボールといった球技、
またボルダリングやダンス、が効果的です。
もちろん筋トレも効果的であり、
脳機能を高めるという観点からは毎回決まったメニューというよりは色々なメニューを取り入れると良いでしょう。
また、運動をする時間に関しては、
30分のジョギングを週に2、3回、二週間行っただけで、脳機能の向上が見られたという研究があるように、
毎日数時間を行うという必要性はなく、
週に3回程度、20分から30分程度体を動かす時間を確保するだけでも、十分に効果が期待できます。
運動をすれば頭が良くなる理由
以上いかがでしたか?
この記事では、運動をすることが、いかに脳の機能を高めるのか、
というお話をしてきました。
最後に記事の内容を簡単にまとめておしまいにします。
運動は脳細胞を育て、認知能力や情報処理能力を向上させます。
その仕組みとしては、
運動によって、
脳由来神経栄養因子(BDNF)をはじめとした物質が脳内で増え、
脳細胞を活性化させ、脳細胞同士の繋がりを強くするだけではなく、新たに脳細胞を生み出すからです。
そして、
運動によって鍛え上げられた脳細胞同士のネットワークというのは、
運動以外の様々な領域にも応用されていくため、
運動をすることが、結果として日々の様々な問題をスマートに解決していく能力を高めることに繋がるわけです。
そうした運動による脳機能へのプラスの効果を最大限受け取るためには、
有酸素運動と複雑な動きを組み合わせる
ことがポイントです。
複雑な動きというのは、「走る」という事よりも複雑であればよく、例えば球技、ダンス、また筋トレなどが効果的です。
もし既に、ウォーキングやランニングといった習慣をお持ちのようでしたら、
その中にスキップ、横歩き、ジャンプといった複雑な動きも混ぜてみましょう。
時間や頻度としては、週に2から3回程度、1回あたり20分から30分程度の運動で十分な効果が期待できます。
こうした運動による脳機能へのメリットは、年齢関係なく、
誰であっても運動さえ行えば得られるメリットですので、
もし今の生活の中に運動をするという習慣が入っていないようでしたら、
ちょっと外を散歩するといった簡単な事からでもいいので、
とにかく運動するという習慣を始めてみましょう。
ちなみに、
「習慣化」のためのハウツーに関してはこちらの記事で詳しく解説をしていますので、
運動のメリットはわかったけど、それでも続けるのは難しそうと思われた方は、
是非こちらの記事も一緒にご参考ください。
https://www.youtube.com/embed/8i-q5pwW2W0 習慣化することの効果が分かりやる気が高まる! 筋トレやダイエットなどの習慣化が難しい理由が分かる! どうすれば習慣化する事ができる[…]
また、運動の脳機能の関係について、もっと深掘りをしたいという方には、
こちらの書籍がおすすめです。
ちなみに、当記事の内容は動画でも解説をしておりますので、復習も兼ねてご覧ください。
何か1つでもご参考頂けましたら幸いです。
参考文献:
ジョン J. レイティ, エリック ヘイガーマン(2009) 『脳を鍛えるには運動しかない! 最新科学でわかった脳細胞の増やし方』 野中 香方子訳
Testosterone, 久保孝史,福島モンタ(2018) 超筋トレが最強のソリューションである 筋肉が人生を変える超科学的な理由