【アドラー心理学入門講座①(嫌われる勇気)】その成り立ちと今学ぶべき理由とは

この記事のポイント
  1. アドラー心理学誕生の経緯が分かる!
  2. アルフレッド・アドラーの生い立ちが分かる!
  3. アドラー心理学が現代において注目を集めている理由が分かる!

この記事ではアドラー心理学入門講座の1回目として、アルフレッド・アドラーの生い立ちから、アドラー心理学の生まれた経緯、そしてアドラー心理学を学ぶべき理由について解説をしています。

みなさんこんにちは!

このシリーズでは、「嫌われる勇気」でも一躍有名となった「アドラー心理学」について、
その入門的な内容から応用的な内容までを取り扱います。

アドラー心理学についてまだ何も知らないという方から、
嫌われる勇気やアドラー心理学の入門書を読まれた方にとっても、

その内容の復習および、理解を深め、
より実践的に生活の中で活用していけるようになる知識をお届けするシリーズを目指します。

今日の内容は、

アドラー心理学の成り立ちとして、
アルフレッド・アドラーの生い立ちからアドラー心理学の誕生までの経緯、
そしてなぜ現代社会においてアドラー心理学がここまで注目を集めているのかというお話を致します。

アドラー心理学が生まれた背景を知る事で、

より一層理解が深まることでしょう。

是非最後までお楽しみください。

アルフレッド・アドラーの生い立ち

アルフレッド・アドラーの生い立ち

アルフレッド・アドラーは、

20世紀初めに活躍したオーストリア出身の心理学者であり、
ジークムント・フロイトおよびカール・グスタフ・ユングと並んで現代のパーソナリティ理論や心理療法を確立した1人として歴史に名が刻まれています。

アドラーの幼少期

そんなアドラーは、1870年の2月7日に、ウィーン郊外にてユダヤ人の両親の間に、六人兄弟の次男として生まれました。

アドラーが育った家は比較的裕福な家庭でしたが、

幼い頃のアドラーは、「くる病」という骨が曲がってしまう病気のために思うように体が動かせないばかりか、
成人しても身長が154cmと小柄で病気しがち、さらに4歳頃には肺炎で危うく死にかけるという経験をしました。

また、幼い頃、1歳の弟を病気で亡くすなど、
幼少期には辛い体験が多かったようです。

小学生時代

9歳の時にギムナジウムという中高一貫教育の学校に入学しますが、
親が1歳年上と申告して入学させたため周りについていけず落第。

しかし、

アドラーは、数学は得意で、数学を中心に学業の成績を伸ばしていき、

大学時代

18歳の時にはウィーン大学に入学、
そして25歳の時医師免許を取得し、ウィーンで内科医として開業しました。

はじめは心理学者ではなかったのですね。

このような、

  • 大家族の中で兄弟間の競争を感じながら育った事、
  • アドラー自身が自分ではどうすることもできない身体的な劣等感をずっと抱いていた事
  • 幼い頃の弟の死の体験や、そうした苦しみを乗り越えて医者になれた自分の経験があった事

といった事が、アドラー心理学誕生へと影響を与えていると考えられています。

アドラー心理学誕生の経緯

アドラーは、同じ時代に活躍していたフロイトの「夢判断」を読み、それをきっかけに精神医学に興味を持つようになりました。

そして、

その「夢判断」に対する批判的な記事が新聞に掲載された際、フロイトを擁護する投書をし、
それを目にしたフロイトが感謝をし、アドラーをフロイトが主催する研究グループに招待しました。

アドラーとフロイトの論争

その後、アドラーは、その研究グループの議長にまでなるのですが、

例えば「意識」と「無意識」とを別個のものと考えるフロイトに対して、意識と無意識は分けられるものなどではないとアドラーが反論するなど、
学説上の対立からアドラーはフロイトの元を去りました。

個人心理学の誕生

個人心理学の誕生

その後、

アドラーは、フロイトの理論とは相容れない全体論・目的論などを特徴とする独自の理論を構築し、
これを個人心理学と称しました。

実は、

アドラー心理学の心理学における名称はこの「個人心理学」というものですが、
この名称ではアドラーの意図が必ずしも伝わらないこともあり、今日では創始者の名前をとって「アドラー心理学」と言われるようになっています。

そのため、

アドラー心理学関連で深い情報を集める際には、「個人心理学」という名前でも情報収拾をすることがオススメです。

アドラーと子供の教育

アドラーと子供の教育

また、

同時期に、アドラーは「社会主義」に非常に興味を持っており、

政治変革による社会改革を目指していましたが、
ロシア革命の現実を目の当たりにしてマルクス主義に失望し、政治改革による社会改革の道を諦めました。

その代わりにアドラーは、社会をより良い方向へ改革していくには、

育児と教育を通してのみ可能である

とし、子供の教育へと関心を移していきました。

そのため、

アドラー心理学の焦点は実は子供の教育過程にあると言えるのですが、
私たち大人自身も子供時代の延長として大人になっているだけと捉えることも可能であり、

アドラー心理学の教えは私たち大人に対しても非常に学びになる要素が多いのです。

アドラー心理学が現代社会で再び注目を浴びている理由とは

なぜアドラー心理学は人気なのか

それでは一体どうして20世紀前半に始まったアドラー心理学が、
21世紀の今、日本において注目を集めたのでしょうか。

それは端的に言って、

アドラー心理学が、

「どう生きたらいいのか。」

という非常に難しい問いかけにたいして、
明確に答えることが可能だからです。

現代における日本では、

情報は溢れ、テクノロジーの発展はすさまじく、また少子高齢化の中で国としての将来も先行き不透明、
そればかりか、人間関係や仕事のストレスに追われる毎日に、まともな食生活もままならず、

一億総ストレス社会

といっても全く過言ではない世の中です。

そうした状況の中で、

アドラー心理学は、

「目的論」という形であらゆる行動の原因を未来に見出し前向きな形で改善可能なものとし、

さらにあらゆる問題は「対人関係」にあるというそのシンプルな理屈が、

広く人々の心に納得感をもって響き、共感されたことがあります。

アドラー心理学が提唱する理論が、今後、科学的な見地から明確に否定される可能性もありますが、

それでも実生活レベルにおいて、
アドラー心理学の考え方によって救われたという人は非常に多く、

本当の「幸福」というものが見えにくくなっている現代社会の中で、
幸せに暮らしていくための方法を、シンプルかつ納得感もって教えてくれるアドラー心理学は、

誰もが一度は学ぶべきものであると言えるのではないでしょうか。

アドラー心理学入門講座①まとめ

アドラー心理学の理論

以上いかがでしたか?

この記事では、アドラー心理学入門講座シリーズの導入として、

アドラー心理学が生まれた経緯から、なぜ現代においてここまでアドラー心理学が注目されているのか、
そしてなぜ私たちが今アドラー心理学を学ぶべきなのかについて、

私の個人的な主張も含めご紹介をしてまいりました。

今日の記事では、アドラー心理学の理論的な部分には一切踏み込んでおりませんが、

今後の記事では入門的な内容のみならず、
かなり奥深く踏み込んだ領域にまでシリーズを広げていきます。

何か1つでもご参考になる点がございましたら幸いです。

また、アドラー心理学について深掘りして学びたいという方にはこちらの書籍が本格的でおすすめす。

 

当記事の内容は動画にしても解説をしておりますので、
是非復習も兼ねてそちらもご参考ください。

最後までご愛読ありがとうございました。

また次回の記事でお会いしましょう!♪

参考文献:
岸見 一郎, 古賀 史健 (2013) 嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え ダイヤモンド社
アルフレッド アドラー(2012)個人心理学講義―生きることの科学 (アドラー・セレクション), 岸見 一郎訳 アルテ
アルフレッド アドラー(2016) 生きるために大切なこと 桜田 直美訳 方丈社
岸見 一郎(1999) アドラー心理学入門―よりよい人間関係のために ベストセラーズ
八巻秀(2015) アドラー心理学 人生を変える思考スイッチの切り替え方 ナツメ社
岩井 俊憲(2014)人生が大きく変わる アドラー心理学入門 かんき出版