この記事では、モチベーションを高めていく秘訣として、
神経伝達物質の1つである「ドーパミン」について解説するとともに、
ドーパミンの分泌をうまく活用して高いモチベーションを維持したまま
目標へと向かっていけるようになる具体的な7ステップをご紹介していきます。
- ドーパミンとモチベーションとの関係性が分かる!
- ドーパミンの出し方が分かる!
- 神経伝達物質について知れる!
脳に詳しくなれば自己コントロールができるようになる
やる気や、集中力、学習力、記憶力、想像力、作業効率、
このような人間の能力はそれぞれ、脳の機能が大きく関係しています。
そのため、
脳のどの部分がそれらの能力にどのように関与しているのか、
そしてそれぞれを高めるには何をしたら良いのかという知識があると、
自分のことを思い通りにコントロールすることができるようになります。
モチベーションや集中力、そして働き方という面については、
主に次の7つの神経伝達物質が大きく関係しています。
- 幸福や快感を司るドーパミン
- 恐怖や不安による集中力を司るノルアドレナリン
- 興奮や怒りを司るアドレナリン
- 落ち着きや平常心を司るセロトニン
- 眠気を司るメラトニン
- 閃きを司るアセチルコリン
- 多幸感、恍惚感を司るエンドルフィン
そしてこの記事では、
これら7つの神経伝達物質の中でも特に、人間のモチベーションと関連している
ドーパミンについて、解説をしていきます。
高いモチベーションを維持するためにはドーパミンと上手に付き合うと良い
人は、ドーパミンが分泌された時に幸せを感じます。
言い換えるならば、
幸せになる方法は、ドーパミンを分泌することと言い換えてもあながち間違いではありません。
どんな時にドーパミンが分泌されるのかというと、
端的にいうと「快感」を感じるような時、人はドーパミンが分泌されています。
そして、この快感と行動が結びつき、
さらなる快感を得ようと次の行動のモチベーションが高まる
という循環の仕組みを、
ドーパミンの強化学習と言います。
そのため、自分のモチベーションを高く維持し続けるためにも、
このドーパミンの強化学習の仕組みを理解し取り入れると良いのです。
実際に、モチベーションを高めるという観点から見た時、
ドーパミンは例えば次のような時にも分泌されます。
- 目標や計画を立ててワクワクしている時
- 目標に続く計画に取り組む中でワクワクしている時
- 目標が実現されて達成感を感じている時
そのため、
これらのタイミングをうまく普段の行動の中に取り入れることで、
ドーパミンを長期的に分泌させ続け、モチベーションを維持することが可能になります。
モチベーションを維持し続けるための7ステップ仕事術
ドーパミンを分泌させ続け、
高いモチベーションを維持するためには、
目標設定→ドーパミン分泌→モチベーションアップ→達成→ドーパミン分泌→モチベーショアップ→目標設定
というドーパミン分泌のサイクルを回し続けられることが肝心です。
それでは次に、このサイクルを効果的に回し続ける7つのステップをご紹介していきます。
ステップ① 明確な目標を設定する
人間は目標を設定する時点でもドーパミンを分泌します。
難しいけれども、頑張ればクリア可能
という、ほどよい難易度の目標を、
数週間から数ヶ月程度の短めの期間で設定します。
ステップ② 目標を達成した自分をイメージする
人間は、欲しいものを手に入れた時のことを想像するだけでドーパミンが分泌し、
行動意欲が湧いてきます。
目標を達成した時の自分の姿を、ワクワク・ドキドキするくらいに、
強く具体的にイメージすることで、ドーパミンがたくさん分泌されるのです。
ステップ③ 目標を繰り返し確認する
ドーパミンは一度出始めた、ずっと出続けるということはなく、
時間が経つにつれて薄まっていってしまいます。
そのため、ステップ①、ステップ②で行ったことを、
繰り返し確認し、ドーパミンが切れないようにします。
具体的には、目に見える場所に、目標のことを書いて置いたり、
目標を達成したときのことをイメージできるような写真や物を飾っておくと良いでしょう。
ステップ④ 楽しみながら実行する
人間は楽しみながら行うことでドーパミンが分泌されます。
人間の脳は快刺激を受けるとさらにそれを求めようとするので、楽しみながらすることに越したことはありません。
もし、途中で辛さを感じたら、見方を変えることで辛さを楽しさに置き換えるリフレーミングという方法を取り入れると良いでしょう。
ステップ⑤ 目標を達成したら自分にご褒美を与える
ドーパミンの強化学習のサイクルでは、達成に対して明確な報酬を与えることで、
行動と報酬が結びつき、また行動をしたいと思わせることができるようになります。
そのため、設定した目標を達成するごとに自分にご褒美を与え、自分の行動と報酬とが結びついていることを学習させましょう。
ステップ⑥ 新しい目標を設定する
人間は、今の自分に満足してしまうと、ドーパミンがそれ以上出なくなってしまいます。
目標を達成したら、すぐにまた新しい目標を設定するのがドーパミンの強化学習のサイクルを回し続ける秘訣です。
ステップ⑦ 以上のプロセスを繰り返す
そして、これまでのステップ①からステップ⑥までのプロセスを、
繰り返しましょう。
こうすることで、
目標設定→ドーパミン分泌→モチベーションアップ→達成→ドーパミン分泌→モチベーションアップ→目標設定
のサイクルを回し続けることができ、
最終的な大きな目標達成に至るまでずっと高いモチベーションを維持し続けることができるのです。
ドーパミンを増やしてやる気アップ!
再度記事の内容をまとめてお終いにします。
ドーパミンが分泌されている時、人は心地よいと感じます。
そして、その心地よさをまた体験するために高いモチベーションが湧いてきます。
そのため、仕事であったり、勉強であったり、
高いモチベーションを維持し続けたいことに対しては、
ドーパミンの分泌とうまく付き合うことで、やる気を維持したまま高い行動力を発揮できます。
そのためには、この記事で紹介した7つのステップを取り入れてみることを心がけてみましょう。
ステップ① 明確な目標を設定する
ステップ② 目標を達成した自分をイメージする
ステップ③ 目標を繰り返し確認する
ステップ④ 楽しみながら実行する
ステップ⑤ 目標を達成したら自分にご褒美を与える
ステップ⑥ 新しい目標を設定する
ステップ⑦ 以上のプロセスを繰り返す
このステップをしっかりと踏むことで、
目標設定→ドーパミン分泌→モチベーションアップ→達成→ドーパミン分泌→モチベーションアップ→目標設定
というサイクルをうまく回し、高いモチベーションを維持し続けることができるようになりますよ♪
なにか一つでも参考になる点がございましたら幸いです。
この記事の内容について、深掘りしてみたいという方には、
こちらの書籍がおすすめです。
また、当記事の内容は動画でも解説していますので、復習も兼ねて是非ご覧ください♪
参考文献:
樺沢 紫苑(2016) 脳を最適化すれば能力は2倍になる 仕事の精度と速度を脳科学的にあげる方法 文響社
茂木 健一郎(2010)脳を活かす勉強法 PHP文庫
野口 哲典 (2011) マンガでわかる神経伝達物質の働き ヒトの行動、感情、記憶、病気など、そのカギは脳内の物質にあった!! SBクリエイティブ
中野 信子(2014) 脳内麻薬 人間を支配する快楽物質ドーパミンの正体 幻冬舎