【NLP講座⑥】ニューロロジカルレベルを活かしたコーチング方法

【NLP講座⑥】ニューロロジカルレベルを活かしたコーチング方法

NLP 【NLP講座⑥】ニューロロジカルレベルを活かしたコーチング方法

NLP講座第6回目

今日から、NLPx対人関係パートへと入っていきます。

これまでの前半内容は、NLPx自己改善パートとしてのものでした。
ただ、そこで紹介してきた知識はどれもこれからの知識と関連づけて対人関係の改善においても役立てることができます。

それと同様に、今後解説していく知識やハウツーも、捉え方次第で自己改善にも役立てることのできる内容ばかりです。

あくまでも知識の切り口としては「対人関係の改善」としますが、是非自己改善に活かすなら?と考えながら読み進めてくださいね♪

それでは今日のテーマである「ニューロロジカルレベル」について紹介していきます。

ニューロロジカルレベルとは?

ニューロロジカルレベルとは、NLPトレーナーのロバート・ディルズが体系化した理論です。

この理論は人間の意識レベルに関する研究から作られた理論で、

他者の意識レベルに合わせた言葉選びをすることで意図した影響を与えることが出来るとしてNLPでは活用されています。

私たちが普段何気なく使っている言葉ひとつで、意図せず相手を深く傷つけてしまったり、はたまた思いがけない一言で相手の気持ちに火がついてやる気満々になったりと、、、

そのような、言葉が相手にどのような影響を与えるかについて、この「ニューロロジカルレベル」についての知識があると理解を深めることができます。

ニューロロジカルレベルでは、人間の意識のレベルを次の5つのレベルに分ます。そして、それは下位レベルから上位レベルとなっています。

ニューロロジカルレベル

  1. 環境レベル(あなたの環境はすばらしい)→機会・制約に影響
  2. 行動レベル(あなたの振舞いはすばらしい)→行動・反応に影響
  3. 能力レベル(あなたは〜の分野で素晴らしい素質がある)→戦略・計画に影響
  4. 信念・価値観レベル(あなたが信じて価値をおいていることはすばらしい)→動機に影響
  5. アイデンティティレベル(あなたは素晴らしい)→使命・役割に影響

これらは、①の環境レベルが一番低いレベルで、⑤のアイデンティティレベルが一番高いレベルです。

どの意識レベルを刺激される言葉かで受ける(与える)影響は異なる

ここで重要なポイントは、

レベルが深くなれば深くなるほど、人間は深く重要な部分に影響を受けるということです。

上記に示した通り、それぞれのレベルにはそれを刺激する言葉があります。

例えば、「あなたが今いる環境はすばらしい!」と誰かに言われたとしましょう。

これは「①環境レベル」を刺激している言葉ですが、

自分のことが評価されているのではなく、自分以外の外側のものが評価されていると感じるのではないでしょうか?

それは①環境レベルが意識レベルでは低いレベルに該当しており、そこまで深い影響を与えないことを意味しています。

一方で、一気にレベルを高くし④信念・価値観レベルを刺激する言葉として、

「あなたが信じて価値をおいていることはすばらしい!」

と誰かに言われたとしましょう。

すると、先ほどの①環境レベルを刺激されるよりも、自分の深い部分に影響を受けていると感じないでしょうか?

それは、生き方そのものが承認されたような、とても大切なものが評価されたと直感的に感じるようにです。

一方で、今度はその間の②行動レベルを刺激する言葉として、

「あなたがとった行動は素晴らしいですね!」

と言われたとしましょう。

すると、「あなたが今いる環境はすばらしい!」と言われるよりは確かに自分自身が評価されたと実感するでしょうが、まだそれは自分の表面的な部分が評価されたと感じるに止まるでしょう。

そして「あなたが信じて価値をおいていることはすばらしい!」と言われるのと比べると、やはり自分の深い部分に影響を与えているとは感じないでしょう。

以上のように、人間には5つの意識レベルがあり、それには「下位→上位」があります。そして高いレベルになればなるほど、その人自身に対して与える影響が大きくなるというわけです。

上位レベルは下位レベルに影響を与え、下位レベルが上位レベルを作っていく。

話はそこにとどまりません。

まず、上位レベルは、下位レベルに影響を与えます。

例えば、AさんとBさんがいたとして、二人は数学に対してそれぞれ異なる④信念・価値観レベルを持っています。

Aさん「数学の学習は人生を豊かにする」
Bさん「数学を勉強したって人生になんも役に立たない」

すると、Aさんは自然と数学に興味をもち勉強をしますから、気づいた時には数学の能力が高くなっているでしょう。また、数学が好きなので本屋でもよく数学の学術書コーナにいたり、大学でも数学科に進学したりと環境もその信念にあったものとなることでしょう。

一方でBさんは、数学に対して無関心な信念をもっていますから、当然特に数学を好んで勉強するわけでもありません。結果、数学の能力も良くても人並み程度でしょう。また環境も図書館や本屋というよりは、グランドでサッカーをしている可能性の方が高くなるかもしれません。

以上のように、信念・価値観レベルは、それより下位の意識レベル(能力・行動・環境)に影響を与えます。

一方で、下位レベルでの蓄積が、深いレベルを作っていきます。

先ほどの例を引き継ぐなら、一体どうしてAさんは「数学の学習は人生を豊かにする」という信念をもつに至ったのでしょうか?

もしかしたら、

幼い頃から、家に算数や図形の本がたくさんあった。親が数学の教授だった。数学者のドキュメンタリー番組などを見て感動を受けた。といった環境レベルの体験があったことでしょう。

そうした「環境」レベルでの体験が、自然と数学を勉強するという「行動」につながり、数学が得意という「能力」につながり、結果どんどん数学が好きになり「数学の学習は人生を豊かにする」という「信念」に至ったのかもしれません。

そしてそのような信念が、さらに「私は数学者だ」といった⑤アイデンティティレベルを作りだすことも考えられます。

以上のように、

人間には5つの意識レベルがあり、上位レベルは下位レベルに影響を与え、そして下位レベルでの体験が上位レベルを作っていきます。

そして、NLPで大切なポイントは、ここまでの知識を前提に、
言葉にはそれぞれのレベルを意図的に刺激する力があるということです。

そのため、ニューロロジカルレベルと、各レベルを刺激する言葉について知識があることで、効果的に相手に(自分に)影響を与えることができるのです。

それでは、ニューロロジカルレベルの知識の活用例として「上手な褒め方・叱り方」を紹介します。

コーチング方法(上手な叱り方・褒め方)

あなたは会社の上司で部下がいることをイメージして見てください。

そして、あなたはその部下に会議資料を100部コピーするようにお願いしました。

しかし、部下は誤って関係無い資料を100部コピーしてきてしまいました。

さて、あなたはどうしますか??

ダメな叱りかた

まずダメな例から。それは、部下の意識の上位レベルを刺激する言葉をつかって非難することです。例えば、

「お前は馬鹿だ!(⑤アイデンティティレベル)」
「一体どうしてお前はこんな出来て当然のことが出来ないんだ!(④信念・価値観レベル)」

このように言われた部下は、自分の深い部分を否定されたような気持ちになり、ひどく落ち込みます。そしてなんどもそのように言われ続けたとしたら、そのようなプログラムが自分の中に出来上がり「私は、簡単な仕事もできない馬鹿な人間だ」といった自己評価になりかねません。

上手な叱りかた

ではどのように叱れば良かったのかと言うと、それは行動レベルなど、比較的下位レベルを指摘する言葉を選べば良かったのです。

例えば、

「間違った書類をコピーしているよ。これからは、しっかり私の指示内容を聞くようにしてくれたまえ。(②行動レベル)」
「書類を誤っているね。どうして誤った書類をコピーしてしまったと思うかい?(③能力レベル)」

このように、④信念・価値観レベル、⑤アイデンティティレベルといった深い影響を与える言葉選びではなく、①環境レベル、②行動レベル、③能力レベルを刺激する言葉選びをすると良かったのです。

そのようにすることで、相手は自分を否定されたわけではないので、落ち着いた気持ちで自分の行動を改善する気持ちになれるわけです。

効果微妙な褒めかた

それでは次に、効果いまいちな褒め方を見て見ましょう。

今度は、企画会議でとても良いアイデアを提案した部下を褒める場合を考えて見ましょう。

今度は先ほどとは逆に、褒める時に下位レベルを刺激する言葉を選んでもそれでは相手に与える影響は微妙です。

例えば、

「良いアイデアを提案して良かったよ(②行動レベル)」
「あの場で提案を通せたのは良かったね(①環境、行動レベル)」

もちろん、これは褒めているので部下は喜びますが、それはあくまでも会議という場面においてのみ。たまたまうまくいったという気持ちを抱えたままかもしれません。

上手な褒めかた

褒める時は、相手の上位レベルを刺激する言葉選びが効果的です。

例えば、

「いったいどうしてあんな良いアイデアが君は思いつくんだい?(④信念・価値観レベル)」
「あのような素晴らしいアイデアを思いつくなんて、日頃からどんな考え方を持っているんだい?(④信念・価値観レベル)」
「君は企画職にふさわしいアイデアマンだね。(⑤アイデンティティレベル)」

先ほどの褒めかたと比べると、より深い部分に影響を与えていることがお分かり頂けると思います。

今月の過去の投稿の内容に関係してきますが、このように上手な褒めかたをしていくと、部下の中にポジティブなプログラムが出来上がっていきます。(例えば、企画会議に対して前向きな姿勢、やる気満々な気持ちになるなど)

以上のように、言葉の選び方1つで相手に与える影響に大きな差が出てくるのです。

各意識レベルを刺激する言葉選び

どのレベルを刺激するかは、各レベルと5W1Hの関係を知っておくと効果的です。

それは、

①環境レベル ← Where と When(どこで?いつ?)
②行動レベル ← What(何が?何を?)
③能力レベル影響 ←How (どうやって?)
④信念・価値観レベル ← Why (どうして?)
⑤アイデンティティレベル ← Who (誰が?あなたは〇〇)

という関係です。

それらの5W1Hと各意識レベルとの関係性を覚えておくと、効果的に言葉選びをすることができるので是非覚えておきましょう。

ニューロロジカルレベル

まとめ

さて、

NLPでは、体験(擬似体験)がプログラムを作り出します。

そして、言葉は使う人・使われる人に擬似体験を与えますので、今日紹介したように相手に深い影響を与えられる言葉選びを繰り返すことで、

ポジティブな体験を蓄積させ、良いプログラムを構築させることにつながります。

知識が複雑になると混乱してしまうかもしれませんので、次のようにおさえておきましょう。

相手の上位の意識レベルにポジティブな影響を与えれば、

相手の行動がポジティブに変わり、体験もポジティブに変わりポジティブな脳内プログラムが徐々に構築されていく

ちなみに、上記の「相手」の部分を「自分」に変えても同じで、

自分の上位の意識レベルにポジティブな影響を与えれば、自分の行動がポジティブに変わり、体験もポジティブに変わりポジティブな脳内プログラムが徐々に構築されていく

というわけです。

今日紹介した方法は、比較的すぐに実践出来ると思いますので、今度相手を褒める時・指摘する時に試してみてくださいね!

それでは次回をお楽しみに〜

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