【NLP講座⑧】相手の「優位感覚」に合わせたコミュニケーションをしょう!

【NLP講座⑧】相手の「優位感覚」に合わせたコミュニケーションをしょう!

NLP講座第8回

前回は、相手に対して言葉を届けるためにはまず「ラポール(=信頼関係)」を築く必要があるとお話しました。

そして、そのラポールを築く方法として「ペーシング」を紹介しました。

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ペーシングとは「相手に合わせる」という意味です。ペーシングによって相手に合わせ、徐々にラポールを構築していく。その結果として相手は安心して心を開いてくれるのでこちらの言葉も伝わりやすくなるというわけです。

そして、より深くラポールを構築するためには、

コミュニケーションをとる相手の無意識レベルの反応に合わせペーシングをとっていくことが効果的です。

無意識レベルの反応とは、呼吸や姿勢や話すスピードなどのこと。

今日の内容では、そんな無意識レベルの反応に合わせる際の着眼点として、NLPでも紹介されている「優位感覚」の概念について紹介していきます。

優位感覚とは

優位感覚とは、人間を感覚別に3つのタイプに分けてその特徴を説明するものです。

それは、

  • 視覚優位型
  • 聴覚優位型
  • 身体感覚優位型

の3つです。

NLPでは、Nは五感を意味していますが、それは、

V(Visual)・・・視覚
A(Auditory)・・・聴覚
K(Kinesthetic)・・・身体感覚

のVAKで捉えるとはすでにお話した通りです。

(NLPでは、嗅覚・味覚・触覚は身体感覚(Kinesthetic)として1つにまとめて捉えています)

そして先ほどの3つの優位型というのは、それらVAKのそれぞれに対応しているわけです。

私たちには右利き、左利きなど、利き腕がありますよね?

他にも、右目や左目でもよく使う方の目が疲れやすかったり、
右の奥歯と左の奥歯とで噛む頻度が異なっていたり、

無意識的によく使う方法の感覚があると思います。

それと同じで、五感においても、気づくことなく無意識的に使ってしまう感覚があるのです。

それでは次に、それぞれ3つの優位型の人の特徴について紹介していきます。

視覚優位型の人の特徴

視覚優位型の人は、音や感覚よりも、イメージや絵、映像で物事を捉える傾向にあります。脳内でイメージを組み立てながら思考を進めていきます。

頭に浮かんだ何らかのイメージをもとにペラペラと話すタイプで指導者や社交家に多い傾向にあります。

「将来の展望が明確になった」
「この図を見ればなぜこの商品が優れているか分かる」
「これからその全貌が明らかになる」

など、「見える」「見えない」といった視覚に関する言葉をよく使う傾向にあります。

聴覚優位型の人の特徴

聴覚優位型の人は、音や文字、言葉、数字で理解、記憶、表現する傾向にあります。

視覚優位型の人が脳内でイメージを組み立てていたのに対して、聴覚優位型の人は脳内で音を受け取りながら物事を考えています。

論理的に考えたり、理屈っぽい人に多く、経理、参謀役、営業などに多いタイプです。

「人聞きが悪い」
「理にかなっている」
「ざわざわ」「ガーン」

など、聞く、話す、といった意味の言葉をよく使い、擬音語も多用する傾向にあります。

身体感覚優位型の人の特徴

身体感覚優位型の人は、感覚的に考え直感を大切にして思考します。

「〇〇な感じがする」といった身体で感じるものを大切にします。

相手を感動させることが好きで、インストラクターやエステティシャン、販売員などで力を発揮する人が多い傾向にあります。

「しっくりこない」
「腑に落ちない」
「意味を掴む」

など、身体感覚と関連づけた言葉使いをよくする傾向にあります。

相手の優位感覚に合わすとは?

そして、NLPでは相手の優位感覚に合わせてこちらもコミュニケーションを進めていくことで相手とラポールを築きやすくなると言います。

先ほど、相手の無意識的反応にこちらも合わすことで効果的にラポールを築けると説明しましたが、

まさに優位感覚の現れこそが無意識的な反応だからです。

相手の優位感覚に合わせたコミュニケーションとは、

相手の優位感覚に合わせてこちらも身振りを変えたり、選ぶ言葉を変えるということです。

そのためには次のことを試してみましょう。

①視覚優位型の人には

・イメージを使って説明するようにする
・視覚に訴えかける言葉使いを多用する
・こちらも身振り手振りを加えながら説明する

②聴覚優位型の人には

・論理的に説明するようにする
・数字で説明するようにする
・擬音語などを使うようにする

③身体感覚優位型の人には

・感覚的な表現を使うようにする
・気持ちや直感などを話に盛り込みながら話す
・相手の感じ方を大切にする

さて、相手がどの優位型なのかというのは、その人のコミュニケーションの癖などからなんとなく目星がつくものかと思いますが、

NLPではそれをある程度判別できる指標を出しているので紹介します。

相手の優位感覚を知る方法

①視覚優位型の人の傾向

声:トーンが高音、テンポが早い
呼吸:浅い
姿勢:背筋が伸び、顔がすこし上を向く
よく使う言葉:見える、明らかになる、びっしりつまった予定など、視覚的な言葉

②聴覚優位型の人の傾向

声:トーン・テンポともに①③の中間
呼吸:中間
姿勢:普通
よく使う言葉:理にかなう、人聞きが悪い、〇〇の定義は、など聴覚的、論理的な言葉

③身体感覚優位型の人の傾向

声:トーンは低音、テンポは遅い
呼吸:深い
姿勢:丸い感じ、下向き、ゆっくりと動作
よく使う言葉:しっくりくる、腑に落ちない、あたたかい人、人当たりが良い

まとめ

NLPでは、言葉を使って相手、もしくは自分自信を誘導していきます。

もし相手を誘導する場合には、「ラポール(信頼関係)」を築く必要があります。

ラポールを築いていくプロセスのことを「ペーシング(合わせる)」と言い、その方法の1つとして相手の優位感覚にこちらも合わせていく方法をご紹介しました。

実際みなさんも、自分と話す言葉選びが似ていたり、会話や呼吸のペースが似ていたりする人と一緒にいると落ち着くのではないでしょうか?

逆に、その意味で自分とは異なる人と一緒にいると疲れるのではないでしょうか?

一緒にいて疲れる人に心を開くことは滅多にないですよね?
一方で一緒にいて居心地の良い人には自然と心を開くのではないでしょうか?

もしあなたが、NLPの知識を使って身近な人を良い方向に導いていきたいと思ったとき、

もし

  • 相手が話を聞いてくれない
  • 反論される
  • 効果が出ない

というときには、こちらの「伝え方」に原因があるかもしれません。

相手の優位感覚を知り、それにこちらから歩み寄ってあげるイメージでこれからはコミュニケーションをしてみてください。

それではまた次回をお楽しみに!

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