- 集中力とは一体何なのかが分かる!
- 集中力を高める具体的な実践方法が分かる!
- 集中力を下げてしまう要因の取り除き方が分かる!
この記事では、脳科学的な観点から、集中力の正体について解説をし、
一体どうすれば長い時間集中し、そして途中で集中を切らしてしまうということを、
避けることができるのかという方法を解説しています。
みなさんこんにちは!
今日の記事では、
「集中力」
という点に話を絞り、
そもそも集中力とは何なのか、また一体どうすれば高い集中力を長い時間保つことができるようになるのか、
という具体的な実践方法までをご紹介していきます。
今日の記事の内容を明日から実践してみることで、
今まで1日じゃ終わらなかったようなことも、数時間で終わるばかりかその質も高まり、
それだけではなく、まだまだ全然頑張る体力が残っている、
という状態を手にいれることができることでしょう。
是非最後までお楽しみください。
集中力とは
そもそも集中力とは一体何なのでしょうか。
人は集中している時、
脳の前頭葉
という部分を使っています。
この前頭葉は、額から約2-3cmほど奥にあり、
他の動物の脳と比べた時、人の前頭葉はかなり大きく、
この前頭葉が人を人らしくし、
思考や創造性を担う脳の最高中枢であるとされています。
この前頭葉の主な働きとしては、思考や感情をコントロールするという事があります。
集中とは、
1つのことに自分の思考や感情を定めてブレないようにする行為であるとするならば、
まさにこの前頭葉こそが、集中している状態を作り出しているという事がわかります。
つまり、集中力とは、
脳の前頭葉の働きによって、
思考や感情をコントロールし、1つの対象に自分の意識の焦点を定め続ける事である
と言い換えることができるでしょう。
ウィルパワーとは
それで一体どうして、
私たちはこの集中力を保つ事が出来ないのでしょうか。
またどうして、どんなに集中していたとしても、途中から疲れてきてしまうのでしょうか。
その答えは、集中力を司る脳の前頭葉には、その活動量に限界があるからです。
集中力の源を、前頭葉から生まれる「ウィルパワー」にあると仮定するならば、
このウィルパワーにはその体力に上限があり、使われれば使われるほどどんどん減っていくものであるとイメージすると良いでしょう。
そしてこのウィルパワーは、実は集中する際だけではなく、ありとあらゆる思考活動の際に消耗されるものでもあります。
ウィルパワーが消耗される時
例えば、
- 冷蔵庫で見つけたプリンを食べるのを我慢する時、
- 朝起きて今日1日何をしようかとあれこれ想像する時、
- 複数の選択肢から1つに絞り決定をする時。
このように、前頭葉から生まれる「ウィルパワー」は何か特定の事に集中する時だけではなく、
- 何かを我慢する時
- 何かについて考えている時
- 何かについて決定をする時
といった様々な思考活動において消耗されてしまうのです。
みなさんも、
ショッピングモールなどで、あれこれと欲しいものを沢山見て、
どれを買おうかと迷った後、ドッと疲れが溜まっているという経験があるのではないでしょうか。
まさに、買い物中に、買うか・買わないかを大量に決定していると、
その分どんどんウィルパワーは消耗されていき、
楽しいはずの買い物なのに、いざ買い物が終わってみると、
ものすごく疲れているという状態になるわけです。
それでは一体どうすれば、
以上のような性質を持つ集中力を自分の思い通りにコントロールし、
長い時間高い集中力を維持することができるようになるのでしょうか。
ウィルパワーを鍛え節約する方法
ここまで解説をしてきたように、
集中力とは、脳の前頭葉から生みだされる「ウィルパワー」を燃料に、
特定の事柄に思考や感情を定め続ける行為であると言えます。
そうであるならば、
より長い時間、高い集中力を維持し続けるためには、
大きく分けて2つの方法に取り組むと効果的である事がわかります。
その2つの方法とは、
- ウィルパワーの上限を上げる
- ウィルパワーを節約する
の2つです。
それでは一体どのように、意志力の上限を高め、そして意志力を節約する事ができるようになるのでしょうか。
1つずつ解説をしていきます。
①ウィルパワーの上限を鍛えて上げる
ウィルパワーは、先天的なものではなく、後天的に鍛えてその上限値を高めることが可能です。
その方法としておすすめのが
- セルフモニタリング法
- 瞑想
- 運動
の3つです。
セルフモニタリング法
セルフモニタリング法とは、普段自分が何げなく行なっていることを、意識的に観察することによって、
意志力の上限値を増やす事ができる方法です。
おすすめの実践方法は、日中、事ある毎に、自分が良い姿勢を保てているかどうかを確認すると言う方法です。
このように普段何気なく無意識的に行なっていることを、あえて意識して客観的に観察するという行為は、
思考や感情をコントロールする役割を持つ前頭葉を鍛えると言うことにつながるのです。
瞑想
次に、おすすめの方法が瞑想です。
「瞑想」の効果については、このサイトで他にも沢山解説をしていますので、詳細は省きますが、
瞑想を日々繰り返し実践することで、前頭葉の前帯状皮質と呼ばれる自分を制御する能力と大きく関わる部分の働きが活発化すると言う事が、
脳科学的にも証明されています。
実際、瞑想ん練習が3時間に達すると注意力と自制心が向上、累計11時間になると、集中力を生み出す神経ネットワークの連絡が増加、さらに2ヶ月継続すると、
前頭葉の質が向上するという研究結果も報告されています。
運動
そして最後におすすめなのが運動です。
毎日10分から20分程度の軽い運動を継続して行うだけで、その事が前頭葉の活動を活発にし、脳の働きそのものや、脳の容積を維持・改善する効果があるということが知られています。
また、運動には人の感情をポジティブに変える効果もあるので、ネガティブな雑念に振り回されてどんどん意志力を消耗されてしまうと言うことも、
避ける事が出来ます。
それでは次に、今度は意志力の消耗を節約する方法について解説をしていきます。
ウィルパワーを節約する
すでに述べたように、前頭葉から生み出される意志力には上限があり、1日の間で使える量には限りがあるとイメージすると良いでしょう。
そのため1日を通じて集中力を維持するためには、大切な時だけ高い集中力を発揮し、そうでもない時にはなるべく意志力を使わないように心がけると良いのです。
そのための方法としておすすめなのは、
- 習慣化をうまく取り入れる
- 決断が必要なことを減らす
- 気が散るものを排除する
の3つです。
習慣化
まず、
最も効果がでかいのが、日々行うことをどんどん習慣化していくということです。
習慣とは、言い換えるならば「脳の自動操縦によって行えるようになっている行動のこと。」であると言えるでしょう。
習慣化が出来ていることは、脳の前頭葉ではなく、小脳という部分が使われる事が分かっています。
つまり、1日中働いても疲れていないという人は、実は前頭葉の働きを極力おさえ、小脳によって習慣化された仕事を次々とこなしているというわけなのです。
習慣化を効果的に行なっていく方法については、こちらの記事で詳しく解説をしておりますので、
是非そちらもご覧頂けますと幸いです。
決断を減らす
次に効果的なのが、決断が必要なことを減らす、と言うことです。
ウィルパワーというのは、何かについて決断をしたり判断をしたりする際にもどんどん消耗されていきます。
そのため、今日は何しようかな、であったり、
次はなにしようかな、であったり、
これとあれ、どっちを先にしようかな、
というような決断が必要なことは、なるべく前日の寝る前などに全て終わらせておき、日中集中力が必要な時には、すでに決定が済んでいるというような状態を作ることが大切です。
また、
この点については「決断の先伸ばし」も禁物です。
なぜならば、決断を先延ばしにして保留状態にしておくと、
ずっと頭の片隅でそのことが残り、少しずつウィルパワーを消耗していってしまうからです。
例えば、あれもこれもやらないといけない事があって、それだけで朝からもう疲れている、というのは、まさにこの先延ばしにしている事が、
頭の片隅に大量にたまっており、もはや余分なスペースが残っていないからなのです。
気を散らす物を排除
そして最後に効果的なのが、気を散らすようなことを排除する、ということです。
例えば、机の上に、携帯・読みかけの本・カレンダーなど、
集中したい事とは関係のない物が置いてあったとしましょう。
そうした関係のないものが目に入るたび、脳の中で何が起こっているのかというと、
集中したい事とは全く関係のない事が自動的に連想されてしまっているのです。
携帯だったら、誰かから連絡が来ているかな、SNSでいいねが押されたかな、読みかけの本なら、あーいつ読もうかななど、
そのように別の事を連想してしまう度に、意志力を使って再び集中したい事柄に思考を定め直さなくてはいけないのです。
そのため、とにかく集中したい事と関係のないことは徹底的に排除しましょう。
机の上や、パソコンのデスクトップを、余計な物や使わないファイルで散らばった状態にしておくのではなく、
関係のないものを一切排除して、余計な思考が勝手に生み出されないように工夫をしてみましょう。
集中力を高める方法まとめ
以上いかがでしたか?
この記事では、集中力とは一体何なのか、
そしてどうすれば長い時間、集中力を高く保つことができるようになるのか、
という方法について解説をしてきました。
再度記事の内容を簡単にまとめておしまいにします。
集中力とは、
脳の前頭葉という思考や感情をコントロールする部位から生まれる「ウィルパワー」をそのエネルギー源にして、
ある特定のことに自分の思考や感情を定め続けることができる能力のことです。
そして長時間この集中力を高く保つためには、
大きく分けて2つの方法があり、それは
- ウィルパワーの上限を高めること
- ウィルパワーの消耗を節約すること
の2つです。
ウィルパワーの上限を鍛えて高めることについては、そのおすすめの方法として、
- セルフモニタリング法を行う
- 瞑想を行う
- 運動を行う
という3つをご紹介しました。
そして、ウィルパワーの消耗を節約するための、おすすめの方法としては、
- 習慣化をうまく取り入れる
- 決断が必要なことを減らす
- 気が散るものを排除する
という3つをご紹介しました。
以上の方法を是非明日から実践してみてください。
集中力を高めることができれば、1日、1週間、1ヶ月、1年、という限られた時間を、
今まで以上に有意義に活用することができ、
気づいた時には、思っている以上に成長している自分に気づけるはずです。
何か1つでもご参考になる点がございましたら幸いです。
また、集中力についてもっと詳しくなりたいという方には、こちらの書籍がおすすめです。
こちらの記事の内容は動画でも解説をしておりますので、
復習も兼ねて是非そちらもご覧ください♪
参考文献:
メンタリストDaiGo(2016)自分を操る超集中力 かんき出版
森健次朗(2016) 机に向かってすぐに集中する技術 フォレスト出版
ポール ハマーネス(2017) ハーバードメディカルスクール式 人生を変える集中力 森田 由美訳 文響社