マインドフルネス講座第二回目
前回一回目の投稿では、LHAオンラインサロンの8月のテーマである「マインドフルネス」について、その概要を述べた上でこの一ヶ月間毎日取り組んでほしいこととして、
10分間のマインドフルネス瞑想
をご紹介しました。
マインドフルネス講座第一回目マインドフルネスとは何かを端的に言うならば、それは「今」というこの瞬間の中に注意を集中させる技術であると言えます。まさにそんな「『今』とうこの瞬間の中に注意を集中させる技術」についてこ[…]
そこでは、マインドフルネス瞑想の方法として、
楽な姿勢で座り、「今」この瞬間こそが自分の世界の全てであり、
過去も未来も一切関係ないということをイメージしながら、
ひたすら「呼吸」に注意を集中するようにと解説しました。
仮に、瞑想の最中に呼吸以外のことについて考えてしまったり、関係のないことが思い浮かんできたとしても、
その度に「呼吸」に注意を集中し直します。
マインドフルネス瞑想とは、言い換えるならば「注意を意図的にコントロールし集中させるトレーニング」と言えるわけですが、
そのトレーニングの具体的な方法として自分の呼吸に10分間ひたすら集中し続けよう!というわけです。
ただ、ここで疑問に感じた方もいらっしゃることでしょう。
そもそも、どうして「呼吸」なの?
と。
ということで、今日の第二回目の内容として、
なぜマインドフルネスの実践では呼吸が大事な役割を果たしているのか、
そして呼吸に注意を集中させるトレーニングを続けることでいったいどうなっていくのかについて解説していきます。
呼吸とは何か?想像を膨らませて考えてみよう!
呼吸とはいったいなにでしょうか。
想像を膨らませて一緒に考えてみましょう。
意識していようと、意識していまいと、私たちは呼吸しています。
それと同じで私たちの心臓も、意識していようと、意識していまいと、鼓動を続けています。
そこには程度の差こそあれ、ある一定のリズムがあり、
それが繰り返し繰り返し行われています。生まれてから死ぬまで、ずっと続くわけです。
こうした一定のリズムで延々と動いているものは、私たちの呼吸や心臓以外にもたくさんあります。
例えば、
- 日が昇って沈むを繰り返す1日のリズム
- 暑くなって寒くなってを繰り返す1年のリズム
- 押し寄せては引いていく海の波のリズム
そうした大きなリズム以外にも、小さなリズムもたくさんあります。
- バクテリアの繊毛の運動のリズム
- 植物の光合成と呼吸のリズム
- 夜になると鳴きだす虫たちのリズム
このように、私たちの身の回りはリズムであふれています。
そして、私たちもまたそうしたリズムの中に組み込まれる形で、またそれ自身としても固有のリズムを持って生きています。
想像を膨らませて、この世界の見方を変えるならば、
この世界とは、
いろいろな「リズム」達がそれぞれ固有のリズムをもちながらも、
互いに調和を作り、大きくうねるようなリズムの中でハーモニーを生み出しながら奏でる「リズムの世界」です。
そして、そうした「リズムの世界」に私たちは、
吸って吐いて、吸って吐いて、
という呼吸のリズムを奏でながら入っていきます。
世界と共に一体となってハーモニーを生み出しているのです。
「今」、「ここで」、呼吸をしリズムを生み出し世界に参加しているのです。
つまり、
呼吸に注意を集中させるというのは、この広い世界の中で、「今」「ここで」確かに生きているという存在証明を自分自身にしているともいえます。
「私は!今!ここで!確かに生きているぞーーー!!!」
と、これ以上ないほどに呼吸しながら実感しているのです。
「呼吸」は「今ここ」に自分を繋ぎ止める役割を果たす
ちょっと想像力が豊か過ぎましたかね?
しかし、冷静に考えてみると何も想像上の話をしているわけではなく、確かな事実の話しかしていません。
今この瞬間、確かに言える事実は
「今生きている」ということです。
今生きているという事実、それは呼吸を意識し心臓の鼓動を感じることで確認できます。
ありとあらゆる悩みは、心が過去や未来、はたまた妄想上をさまよい、
「心ここにあらず」の時にわきおこってくる感情現象であるとは前回述べました。
「心ここにあらず」で今を生きるというのは、上の空で生きるということです。
目を開いていても、体を動かしていても、それはいわば自動操縦モードで生きているようなものです。
生きているようで、生きていない。
そんな中途半端な状態で生きているからこそ私たちはいつも、
・なにか足りない
・思うように行かない
・何がしたいか分からない
といった悶々とした状態で日々を過ごしてしまうわけです。
、、、、、
しかし、呼吸に注意を集中している間はどうでしょうか?
呼吸は、過去にしていたことですか?未来にこれからすることですか?はたまた空想上の行為ですか?
いいえ違います。
呼吸とは、今、この場所で、あなたが独自に生み出し、世界に参加している証拠です。
吸って、吐いて、吸って、吐いて、
というリズムを生み出しながら、今ここに存在しているわけです。
私たちは、毎日毎日、何かに追われてしまっています。
マインドフルネス瞑想とは、
「何もしない」ことに注意を集中させるトレーニングです。
「何もしない」というのは「ただ存在している」ということです。
呼吸に注意をひたすら集中させるマインドフルネス瞑想は、
「今ここ」で確かに存在していることをひたすら実感させてくれるのです。
呼吸に注意を集中させるトレーニングによって得られる効果
ここで予めお伝えしておきますと、マインドフルネス瞑想には「効果」は期待しないようにしましょう。
効果を期待する、というのはそれ自体マインドフルではありません。
過去の後悔や怒りを払拭し、未来の不安や恐れを解消するために、マインドフルネス瞑想に取り組んでいては、本末転倒です。
マインドフルネス瞑想は、過去でも未来でもない「今ここ」に意識を集中させるトレーニングですから、そうした余計な思念は不要です。
といっても、
自分はマインドフルネス瞑想をちゃんとできているだろうか、、、
という悩みをもち続けながらこの一ヶ月を過ごすのも酷な話ですよね。
そこで最後に、
自分がマインドフルネス瞑想の実践を日々ちゃんとできているかを確認する方法として、
生活の中で感じられる効果を一つ紹介します。
それは、
日中いつでもその気になれば「心の平和」を取り戻すことができる
ということです。
毎日10分間、メンバーのみなさんにはマインドフルネス瞑想に取り組んで頂いているわけですが、
その時ちゃんと、心を今この瞬間に定めることができているのならば、
ありとあらゆる不安や心配事から解放され、「ただここにいる」といった心の平穏状態を味わっているはずです。
10分間通して、心の平穏状態を味わっていなくても、
少なくとも10秒20秒、フッと心が軽くなって落ち着く瞬間があると思います。
そうした心の平穏状態はどうやって作りましたか???
そう、呼吸に注意を集中させることによってでしたね!!!
一度、その心の平穏状態を体験していれば日中いつでもどこでもそれを再現することができるようになります。
- 何かにイラっっっっとした時
- 後悔して苦しんだり不安に押し潰されそうな時
- その他なんだか漠然とモヤモヤが続いている時
そんな時、呼吸に注意を集中させる。
それだけで、毎日行う10分間のトレーニングの成果を、その場ですぐ再現することができるようになります。
まとめ
さあ、今回はマインドフルネス瞑想の実践にあたって、前回の実践方法を深堀りする形で解説記事をお届けしました!
どうしてマインドフルネスでは呼吸に注意を集中することを毎日10分行うの?
と疑問をお持ちで、それが気になって10分も取り組めなかった方は、
その理由がお分かりいただけたのではないでしょうか。
解説の中では、想像力を膨らまして「呼吸と私たちと世界」の関係について考えてみましたが、
そういった話を抜きに理由を説明するならばそれは、
①マインドフルネス瞑想とは「今ここ」に意識を集中させるトレーニングである
↓
②「今ここ」で確かに営んでいることは「呼吸」
↓
③呼吸に意識を集中させることはすなわち「今ここ」に意識を集中させるトレーニングとなる
ということです!
では次回の投稿をお楽しみに!!✋
マインドフルネスを学ぶおすすめの本
マインドフルネス全10講座
【マインドフルネス講座①】マインドフルネス瞑想をはじめる方法
現在の記事はここ→【マインドフルネス講座②】なぜ呼吸が大切なのか
【マインドフルネス講座⑥】時間に追われるストレスに対処する方法
【マインドフルネス講座⑨】マインドフルネスで改善する性格パターン
【マインドフルネス講座最終回】マインドフルネスで到達する「全体性」の意識とは?
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