マインドフルネス講座第3回
今日の投稿では、マインドフルネス瞑想を実践していくにあたって、大切な7つの心構えを紹介します。
マインドフルネス瞑想を毎日実践されている方はすでに多くの気づきや悩みがあることでしょう。
そんな悩みの中には、メ
- 「無」にならないと!
- 寝ながらでもいいのかな?
- 呼吸の方法は?鼻?口?
- 没頭することと瞑想は違う?
- トランス状態になるのとは違う?
などなど。
いろいろな疑問が生じているかと思います。
今日の投稿は、そんな疑問に一つ一つ答えるといった内容ではありませんが、
少なくとも部分的には解答になることでしょう。
自分をマインドフルに導く心構えとは
マインドフルネスの実践にあたっては、日々の生活に対する態度をガラッと変える必要があります。
なぜならば、私たちの日常はどこか「何かすること」で溢れかえっていますが、
マインドフルネスの実践では積極的に「何もしない」ということを行うからです。
いつもと同じ態度でマインドフルネスに取り組んでいるとどこかで歪みが生じます。
私たちの日常は、「何かをすること」で溢れているため、
どうしても「自分が何を必要としているのだろうか?」「自分は一体どうしたいのだろうか」と目的や理由を考えてしまいます。
このように考える癖が染み付いてしまっているので、
何事も自分の理解の範囲でコントロールできないと気持ちが落ち着きません。
しかし、マインドフルネスにおいて大切なのは、目的や理由といったことは一旦脇に置き、
「物事をありのままに見る」という態度です。
この「物事をありのままに見る」という態度なしには、
日々の10分瞑想の際にも、どうしても様々な思いに惑わされ、
またちょっと体が痒いとか、喉が乾いたとか、周りがうるさいとか、そのようなことで心が乱されてしまいます。
「物事をありのままに見る」ことができれば、そんなことで惑わされることなく、心の平和を保つことができます。
マインドフルネス瞑想の7つの心構え
マインドフルネスの医療的効果を世界にいち早く提唱し広めたジョン・カバットジン博士は、
東洋思想や日本の禅思想にも影響をうけつつも、
宗教色や思想色を取り除いた形で先人の知恵を「マインドフルネス」という形でまとめました。
そんなジョン・カバットジン博士は、マインドフルネスの実践にあたっては、次の7つの心構えが大切であると説いています。
それは、
- 自分で評価を下さない
- 忍耐強くある
- 初心を忘れない
- 自分を信じる
- 無闇に努力しない
- 受け入れる
- 囚われない
の7つです。
これら7つの心構えは、個別で機能するものではありません。
互いに影響しあい、互いに向上しあう関係にあります。
そのためこれら7つの心構えを常に念頭に置いておくことが大切です。
それぞれについてそれが一体どういう心構えであるのかを紹介していきます。
①自分で評価を下さない
マインドフルネスの実践にあたったまず大切なことは「評価を下さない」ということです。
なぜなら、評価を下すというのは、物事をありのままに見ていません。
物事をありのままに見ることをやめ、良し悪し、の立場をとってしまっています。
そのように、「評価」が私たちの心を支配してしまうと、心の中に安らぎを見出せなくなります。
マインドフルネス瞑想を行う最中は、心に浮かぶ様々な考えや思いに対して、偏らない客観的な観察者の立場でありのままに見るように意識的になる必要があります。
自分が評価を下してしまったかどうかを知るためには、自分の感情の動きを見ればすぐに分かります。
なぜならば、何かしらの評価を下した結果、それに伴い何かしらの感情がわき起こるからです。
ただ、「評価を下さない」ということを意識しすぎるあまり、自分が評価を下していることに気付いても、それを無理やり押し止めようとしてはいけません。
なぜならば、「評価していること」それ自体を良く無いと評価してしまうと結局のところ、評価を下していることになってしまうからです。
瞑想中、いろいろな思いが浮かんでくるかと思います。しかし、それらの浮かんでくる思いは、浮かぶままにまかせましょう。
「あー、評価下してしまっているな。」
というのも、そうした浮かび上がってくる評価の一つです。
大切なのは、それいじょう評価を続けないこと。評価してしまったこと自体を、評価せず、ありのままに見て、また呼吸に注意を集中しなおします。
②忍耐強くある
マインドフルネス瞑想の実践にあたって大切な心構えの2つ目は、「忍耐強くある」ということです。
ひたすらトレーニングを続けているのに、なんの効果も実感できないと焦ったりやる気をうしなってしまうかもしれません。
しかし、そうした焦りや意欲の低下は、そもそもの心構えとして「目的」や「理由」のためにマインドフルネス瞑想に取り組んでしまっている証拠です。
マインドフルネス瞑想の実践にあたっては、日常の「何かをすること」に追われることから解放され、「何もしない」、「ただあること」を学ぶ必要があります。
そのためには、「忍耐」が大切です。
忍耐は、心が揺れ動いて私たちを惑わせることを抑えてくれます。
忍耐は、心というものは、勝手にさまよい歩いてしまうものだということを受け入れ、その動きにいちいち付き合う必要は無いということを教えてくれます。
そのように忍耐強くあることで、マインドフルネス瞑想の実践の最中に、呼吸の動作一つ一つに対して完全に落ち着いてありのままに観察することができるようになります。
③初心を忘れない
マインドフルネス瞑想に取り組むにあたっては、まるでそれが初めて体験するかのような新鮮な目でもって取り組む必要があります。
私たちは、「知っている」と思った途端に「ありのまま」に見ることができなくなります。
「知っている」と思い込んでいるがゆえに、物事の本当の姿が見えなくなってしまうのです。
「今」というこの瞬間の素晴らしさ、豊かさを感じ、味わうためには、「初心を忘れない」ことが大切です。
同じ瞬間というのは二度と訪れません。
このことは、よくよく考えてみると至極当たり前のことです。
二度と訪れることのない、この一瞬一瞬は、唯一無二の一瞬で、毎回が新しいものです。
一つ一つの瞬間に新鮮な眼差しでもって味わい尽くす、それがマインドフルネス瞑想に大切な心構えです。
④自分を信じる
マインドフルネス瞑想にあたっては、自分自身や、自分の感じ方を信じるという姿勢がとても大切になってきます。
マインドフルネス瞑想の実践を通じて私たちは、自分が他の誰でもない自分自身であるということを学びます。そしてそれが一体どういう意味を持っているのかを理解します。
私たちは、「誰かのようになる」ことは絶対にできません。
私たちは、「より自分らしくなる」ことしかできません。
もちろん、このnoteの投稿であったり、サロンメンバーの方達の意見やアイデア、感想から学ぶことはとても大切です。
しかし、最後の最後、そしてマインドフルネス瞑想のまさにその最中、
確かなことは、「私が、今、ここで、存在している」ということです。
マインドフルネス瞑想の実践にあたっては、自分自身の声に耳を方向け、自分を信じるという姿勢がとても大切です。
⑤無闇に努力しない
現代社会を生きる私たちは、目的に追われています。
なにをするにしても、「目的」や「理由」がないといけないと思い込んでいます。
しかし、マインドフルネス瞑想はそういった従来の枠組みからは抜け出していきます。
マインドフルネス瞑想では、そういった目的意識はかえって障害となります。マインドフルネス瞑想のゴールは、自分が自分自身として存在することです。それはつまり、「何もしない」、そして「ただある」ということです。
マインドフルネス瞑想の実践にあたっては、結果を急いで無闇に努力しないようにしましょう。
結果を注目するのではなく、今というこの一瞬に注目しましょう。
⑥受け入れる
受け入れうるとは、物事をありのままに見るということです。
マインドフルネス瞑想では、この「受け入れる」という心構えはとても大切です。
私たちは、すでに「事実」となっていることにも関わらず、それを事実として認めず、否定したり無視したり、はたまた全く逆の現実を妄想したりします。
そういった態度は、心の緊張、不安、不和をもたらしてしまいます。
「受け入れる」というのは、あるがままに見るということです。
それは、無理矢理正当化することではありません。
それは、諦めることでもありません。
それは、自暴自棄になることでもありません。
私たちは、マインドフルネス瞑想の実践を通じて、一つ一つの瞬間の連続の上を生きることを学んでいきます。
人生とは、今までも、そしてこれからも、「今」という一瞬の連続です。
もしあなたが、この「今」という一瞬をあるがままに受け入れることができるようになれば、もう怖いものは一切ありません。
なぜならば、「今」という一瞬の連続が人生なのですから、「今」という一瞬を受け入れることができれば、当然それが連続したとしても受け入れることができるはずです。
瞑想の最中に、様々な思いが浮かんできたとしても、それを矯正しようとしたり、消したりする必要はありません。
そのような思いが浮かんできた一瞬も、また人生の一瞬なのです。
どんな一瞬が訪れようとも、それを受け入れる、ありのままに受け入れる、
それがマインドフルネス瞑想に大切な心構えです。
⑦囚われない
マインドフルネス瞑想では、何かに囚われたとしても、それに囚われ続けることなく手放す姿勢がとても大切です。
もしあなたが、浮かんできた物事に評価を下したとしたら、それは何かに囚われている証拠です。
評価していることに気付いたら、その評価自体にはそれ以上こだわらず、その都度手放すようにします。
手放すとは、深追いすることをやめるということです。
心の中に綺麗な「川」を思い浮かべましょう。
そしてその「川」にゆっくりその「囚われ」を手放します。
手放した囚われがまた戻ってくるかもしれません。
でも「また戻ってきた」という考え自体、そもそも評価を下してしまっています。
その囚われも一緒にまた「川」に流しましょう。
「手放す」というのは何も困難なことではありません。
現に私たちは毎日この「手放す」という行為を繰り返しています。
もし私たちが自分の体と心に囚われていたら、到底眠りにつくことなんてできません。
私たちは毎日、心と体への囚われを手放すことで睡眠についています。
マインドフルネス瞑想の実践にあたっては、
囚われないこと、そして手放すこと
この心構えがとても大切なのです。
まとめ
以上の7つの心構え
- 自分で評価を下さない
- 忍耐強くある
- 初心を忘れない
- 自分を信じる
- 無闇に努力しない
- 受け入れる
- 囚われない
は、あなたをマインドフルな状態へと導いてくれる心構えです。
瞑想をする前に、この7つの心構えについて確認してから取り組んでみましょう!
そうすることで、より一層毎日の10分間が充実したものへと変わっていくでしょう!
それではまた次回の投稿をお楽しみに!!😁
マインドフルネスを学ぶおすすめの本
マインドフルネス全10講座
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