NLP講座第二回目
NLP講座の第二回目です。
前回は、これから神経言語プログラミングNLPを実践的に学んで行くに先立ち、自分自身の「良い状態」について事前に情報を整理して頂くということを行っていただきました。
なぜならば、
NLPでは人は良い状態の時、高い能力を発揮するのであり、その良い状態を意図的に作り出せればよい、
という考えがその土台にあるから、というお話は前回した通りですね♪
そして、前半パートでは「NLP x 自己改善」を主眼に話を進めていくともお話しました😁
そこで今日の投稿では、
NLPを活用して自己改善を進めていくにあたり、まず知っておくべき重要な知識についてご紹介していきます。
NLPが考える脳の基本的な仕組みとは?
NLPは、その文字が意味する通り、
・N(Neuron)・・・五感
・L(Linguistic)・・・言語・ジェスチャー
・P(Programming)・・・プログラミング
というのは、すでに何度も繰り返し触れてきたわけですが、
NLPでは、
五感(N)と言葉(L)が脳のプログラム(P)を作ったり起動させたりする
と考えます。
それをパソコンに例えるならば、
脳のプログラム(P)は、パソコンの中身で、
五感(N)と言語(L)は、マウスやキーボードなど、そのパソコンの中身を操作する道具という位置づけです。
では、道具である五感(N)や言語(L)を使いこなすためには、
もちろんその道具自体の使い方を学ぶことも必要ですが、
その前に肝心のパソコン自体が一体どういう仕組みで動いているのかを理解することでより効果的なパソコン操作をすることができます。
ここでいうパソコンとは、NLPでは脳のプログラム(P)のことでしたね!🧠
そこで今日の投稿ではNLPの知識を使いこなしていくためにも、
まず肝心の脳のプログラムの基本的な仕組みについて見ていきましょう。
この仕組みを知るだけでも、人間の行動原理についての理解を一気に深めることができますよ!♪
3つの自動システムと1つの根本欲求
脳のプログラムの解説書をNLP流に簡単に作るなら、その目次は、
- 3つの基礎自動システム
- 空白埋めシステム
- 焦点化システム
- 快追求・痛拒絶システム
- 1つの根本欲求
- 安心・安全欲求
となります。
要点を最初に触れておきますと、3つの基礎自動システムというのは、1つの根本欲求から派生する形で生まれています。
(※)今日の投稿の内容は論理的にやや複雑なので図解シートも用意しています。あれ?と思う度に確認してみてください♪
基礎自動システムというのは、私たちの脳はその基礎部分において、私たちの意識的な部分とは関係なく自動的に動いているシステムのことです。
私たちは、パソコンの仕組みについて全くの無知でも、一応操作はできますよね?それはパソコンにはその基礎部分において設定や操作の必要なく自動的に動いているシステムがあるからです。
それと同じように、私たちの脳の基礎部分にも、自動的に働いているシステムがあるとイメージすると良いでしょう。
それでは、そらら3つの基礎自動システムと、1つの根本欲求について1つずつ見ていきましょう。
脳の自動システム① 空白埋めシステム
「空白埋めシステム」とは、脳はその基礎的なシステムとして、「空白」を嫌いそれを無意識的に埋めようとするということです。
ここでいう「空白」とはずばり、「疑問」のことです。
脳は、分からないという状態(=空白の状態)を嫌い、それをどうしても埋めようと自動的に働きます。
空白とは疑問のことなのて、私たちはなんらかの疑問(や問題意識)を持っている時、脳の中に空白(=疑問)が生じ、意識的にも無意識的にもそれを埋めようとするのです。
そして、大切な要点を今から言います。
つまり、私たちは脳にどのような「空白(=疑問)」を持つかによって、
生活の中で収集したり体験したりすることのおおよその方向が決まってきます。
そのため、意図的に自分が欲しい情報が埋まっていくようにその「空白」作りを行うことによって、
脳の情報収集機能を効果的に使うことができるようになるのです。
このシステムを簡単に実践してみよう!
「自分の良い状態とは何か?」という疑問(=空白)を脳の中に意図的に作ることによって、日常生活の中でどのような変化が生じるか感じ取ってみよう♪
ことある毎に、「自分は〇〇な時、いい気分だな。」「自分は状態が良い時は、なんかパワフルな感じがするな」など、
自動的に自己分析が始まり脳の「空白」を埋めようとしていることに気づきませんか?
脳の自動システム② 焦点化システム
「焦点化システム」とは、
私たちの脳は一度に一つのことにしか意識の焦点を定めることができないという自動システムです。
私たちの脳は、残念ながら同時に何個ものことを見たり考えたりはできないようになっているのです。
一見、あれこれ考えたり、見たりしている気分でも、その体験を注意深く観察してみると、
それは同時に何個も見ているのではなく、「一度に一つ」を高速に切り替えているだけに気づくはずです。
これはある意味で、自分自身を守るためでもあります。
もし、一度に何個もの出来事を同時に見たり聞いたり考えたりできてしまう脳だと、
情報過剰になってパニックになってしまいますよね。
そんな状態だと、仮に身近に危険が迫っていたとしてもそれに気づかず、そのままやられてしまうかもしれません。
では、私たちは一体何に対して意識を定めるのでしょうか?
それは、興味関心のあることです。
私たちの脳は、無意識的に自分の興味関心のあることに意識をさだめ、それを見ようとします。
例えば、広々とした綺麗な公園に、都市開発の仕事をするお父さん、
日焼けが嫌いなお母さん、今すぐ遊びたい子供、の三人が休日にお出かけにいったとします。
すると、
お父さん・・・公園の景観が目に付く
お母さん・・・どこに日陰があるかがすぐに目に付く
子供・・・遊べそうな場所が目に付く
というように、全く同じ場所を同じ時間に歩いていても、脳内で焦点化されている情報は三者でそれぞれ異なっています。
このように、私たちの脳は同時に何個もの情報に焦点を合わせることが出来ず、一度に一つのことにしか焦点を合わせられません。そして、自分の興味関心のあることにその唯一の焦点が当てられます。
私たちの脳は世界をシンプルにとらえる傾向があり、このことはそのまま、私たちはいつも限られた世界しか体験することができないということです。
このシステムを簡単に実践してみよう!
「自分の知人にはどんな良いところがあるのかな?」と、疑問を脳に投げかけ(空白埋めシステムの応用)、1日を過ごしてみましょう。
すると、空白埋めシステムによって脳は自動的に「知人の良いところはどこ?(=空白)」を埋めようとする、つまりそのことが自分の興味関心へとなるため、1日を通じて出会う知人の良いとこに自然と意識が向くようになります。
そのことを実際に試してみましょう!
脳の自動システム③ 快追求・痛拒絶システム
3つ目のシステムは比較的シンプルなものです。
それは、脳は快楽を求め、痛みを避ける、ということを自動的に行おうとするということです。
快楽とは、喜びや幸福などの快感につながるもの。
痛みとは、苦痛や不幸などの嫌な感覚につながるもの。
そして、この快楽・痛み、というのは人によって異なり、
まったく同じことでもある人にとっては痛みでも、ある人にとっては快楽ということもあります。
例えば、「走る」と言う行為。
ある人にとっては気持ち良く快楽でも、ある人にとっては汗をかくし、疲れるしで嫌なことでしょう。
(そして、この快or痛、というのは捉え方1つで切り替えることもできることも念頭に置いておきましょう。)
ここで重要なポイントは、
同じ出来事でも、それを「快」に結び付けて考えるか、「痛」に結び付けて考えるかで脳力の発揮度合いは異なり、
「快」に結びつけた方が、脳が高いレベルでパフォーマンスを発揮してくれる。
と言うことです。
このシステムを簡単に実践してみよう!
なんでも良いので、自分の中で、
人は苦手とか嫌いというけど、自分にとっては得意だったり楽しいこと
を一つ思い浮かべてください。
そのことについて、その他人と自分とで、どのようにパフォーマンスが異なっているか比べてみましょう。
明らかに、自分のほうがそのことについて高い能力を発揮しているのではないでしょうか?
さらにもう一つ。その他人をいったいどう説得したら、その事に対する「痛」の意識を「快」の意識へと変換させることができるでしょうか?
さて、以上が、私たちの脳の基礎的・自動的なシステム部分で、まとめると、
①空白埋めシステム:脳は空白(=疑問)を埋めようとする
②焦点化システム:脳は一度に一つ、興味のあることしか意識できない
③快追求・痛拒絶システム:脳は快を求め、痛を避ける
です。
では、これら3つの自動システムはいったいどうして私たちの脳に知らず知らずのうちに埋め込まれているのでしょうか。
それはこれから紹介する「安心・安全欲求」という根本的な欲求が私たちの根底にはあるからです。
根本欲求:安心・安全欲求
安心・安全欲求とは、私たちはその深い部分で常に自分自身が安心できること、安全であることを求めているということです。
これはある意味当然で、この根本欲求があるから人類はここまで繁栄できたといっても過言ではありません。もはやDNAレベルで私たちに刻み込まれた根本欲求とも言えます。
そして、この根本的な欲求から先ほどの3つの自動システムは生まれています。
それを端的に列挙しますと、
①空白埋めシステム
・知らない事があると安心安全が脅かされる可能性があるから
・全てを知ってる方が状況をコントロールできている感覚があり安心できるから
・疑問ばかりだと不安を感じてストレスになるから
・だから、なるべく空白(=疑問)は自動的に埋めるように脳は働こうとする
②焦点化システム
・複雑な世界よりシンプルな世界の方が安心安全を感じれるから
・シンプルな世界の方がコントールしやすく安心安全を感じれる
・だから、なるべく焦点を定め世界をシンプルに把握するように脳は働こうとする
③快追求・痛拒絶システム
・痛みを感じる状態は安心・安全ではない
・快を感じる状態は安心・安全である。
・だから、なるべく快を求め、痛を避けるように脳は働こうとする
というわけです。
そして、以上の知識、
私たちはその根本的な部分に、安心と安全を求める欲求があること、
そこを土台に3つの基礎的な自動システム(①空白埋め、②焦点化、③快痛)が作られた。
ということを知識としてもっておくことは、
NLPの理解、そしてNLPの応用のために非常に役立ちます。
そのため、しっかりと理解しすぐに思い出せるようにしておきましょう!😁💪
知識の整理図式シート
さて、NLPの知識を学んでいくにあたっては、1つ1つ積み重ねるようにして行った方が後々しっかりと覚え使えるようになります。
そのため、文字で覚えるよりは、イメージで覚えてしましょう!
そのことを助けるために簡単なシートを作りました。この内容はこれから新しい知識が加わる度にアップデートしていきますよ〜😁♪
まとめ
今回は第二回!
の割には、知識ボリュームが多かったですね。。。
でも、今回の内容は大切なのでこれから何度も繰り返し触れていきます!そのため、自然と当たり前のように理解できるようになるのでご安心を!♪
それでは次回の投稿もお楽しみに〜
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