嫉妬のメカニズムについて動画でも解説しておりますので合わせてご視聴ください。
- どうして人は嫉妬してしまうのか、その理由が分かる!
- 嫉妬してしまう苦しみから解放される方法が分かる!
- 他人から嫉妬されて困った時の対処法が分かる!
嫉妬の仕組みと対処方法について解説!
みなさんこんにちは!
突然ですが、このように感じることはありますか?
- 私の方があの人より良い企画書を書いたはずなのに採用されず腹立たしい
- 私の方があの人より経験が豊富なのに評価されず妬ましい
- 私の方があの人より頑張ってるのに褒められなくてイライラしてしまう
このような感情を頻繁に感じるようであれば、あなたは、嫉妬が嫉妬を呼ぶ負の連鎖に陥っている可能性があります。
嫉妬をしていると、自分を取り巻く世界そのものが歪んで見え、大変辛いものですよね。また、自分には非がないのに他人から嫉妬されるのも、同じように辛いですよね。
今日の記事では、嫉妬がどのような仕組みで起こるのか、またどのように克服できるのかについてご紹介していきます。
嫉妬から解放され、嫉妬の世界から抜け出すことができれば、歪んでしまったものの見方も元に戻り、自分らしくありのままに日々を過ごすことができるようになります。そして自然と心から笑顔になることでリラックスした状態で周りの人と打ち解けあうことができるでしょう。
ぜひ最後までお楽しみください。
嫉妬がおこるメカニズム
嫉妬とは
さて、嫉妬という感情は、そもそも何なのでしょうか。
例えば、他人が自分より良い境遇でうらやましい、と感じたり、
自分の好きな人が他の人に気持ちが向くのを恨み、憎むことを、嫉妬といいますね。
このように嫉妬しているときのことを思い返してみると、まるで自分が嫌な人間のように感じてしまうかもしれません。
しかし、そもそも嫉妬とは、あなたの人間性が引き金となっている感情ではありません。嫉妬は、単なる動物的な反応です。そのことについて具体的にご説明しましょう。
例えば、どんなに穏やかな気性の犬でも、飼い主がほかの犬に自分の餌を渡しているのを目にしたら、歯をむき出しにして吠え始めます。餌を横取りされたことに怒り、攻撃的な態度を取ります。
このように、嫉妬の本来の役割は、生きるための動物的な反応です。
動物的な反応とは、自分では制御もコントロールもできない本能的な反応です。そこでこの記事では嫉妬するときのことを、「嫉妬の発作」と捉え、感情の名称としての嫉妬とは区別し、説明していきます。
嫉妬が起こる仕組み
それでは私たち人間の場合、嫉妬の発作が起きる時、具体的にどのようなことが起きているのでしょうか。そのメカニズムをみていきましょう。
例えば、プレゼンに成功し、同僚のAさんが上司に褒められているとします。
プロジェクトメンバーもその同僚に「やったな」「次回も期待してるぞ」と声をかけ、チームには一体感がうまれます。
一方でその輪に入れないでいる、Bさん。
「自分の方がプレゼンで活躍したのに」と、嫉妬の感情が湧き上がっているようです。Bさんも上司に褒められ、同僚のねぎらいの言葉をもらいたい、つまり、メンバーとの一体感や仲間意識を求めているのですが、注目を集めているのはAさんだけです。
そのため、Aさんを妬ましく思い、Aさんに対して攻撃的な言動をとるようになります。
すると、このような攻撃的な言動が原因で、Bさんはメンバーから孤立していきます。
チームの一体感や仲間意識を大切に思っているのに、実際、和を乱している原因はBさんにあるので「自分が大切に思っている仲間とのつながりを自ら壊している」という矛盾した状況が出来上がってしまうのです。
このように、嫉妬すればするほどBさんの態度は空回りし、上司や同僚の態度も冷たくなり、ますます孤独になっていきます。その反面、内心では一体感や仲間意識をさらに強く求める状況がうまれ、「嫉妬の発作」がさらにおこるという最悪の悪循環が始まります。
ここまで、嫉妬という感情について、また「嫉妬の発作」がおこるメカニズムと、そこから引き起こされる悪循環についてご説明しました。
そこで次に、この悪循環から解放される方法をご紹介していきます。
嫉妬から自由になるための方法
嫉妬から自由になるための方法について、自分が嫉妬してしまっている場合と、他人から嫉妬されている場合に分けてご説明していきましょう。
1. 自分自身が嫉妬してしまう状況から脱出する方法
嫉妬から脱出するステップは3段階です。順番に見ていきましょう。
ステップ1 まず自分の嫉妬に気づくこと
「あれ?なんだか単純な方法だな」と感じた方もいるのではないでしょうか。しかし嫉妬の発作が動物的反応である以上、自分が発作を起こしていると気づくのは意外と難しいことです。
気づくためにヒントは2つあります。
ひとつは、自分の表情です。強い怒りや戸惑いを感じると、無表情になりがちです。自分が意識せず能面のような顔になっていると感じたら、「嫉妬の発作」が始まっている合図です。
ふたつ目は、誰かに対して、批判的・否定的そして怒りが止まらないと言う状態になっていたらこれが嫉妬の発作なのかもしれないと気づく癖をつける、ということです。
ステップ2 嫉妬の発作に気づいたらできるだけ何もしない
次に大切なことは「なにもしない」という事です。嫉妬の感情に飲み込まれて行動すると状況を悪化させ負の循環へと陥ってしまうだけです。
「私は嫉妬の発作を起こしている」と気づくことで、発作は自然に収まっていきます。
すでに述べた通り、嫉妬と言うのは動物的な反応であり、それを沈めるためには何もしないでじっとしているのが効果的なのです。
ステップ3 10年後の自分をイメージする
嫉妬の発作を起こしているときは、脳の神経ネットワークが過剰に活動しています。
この時、脳は過去に経験したネガティブな出来事を無意識的にも思い出しやすくなっており、目の前の出来事と過去の出来事を関連づけてしまい情緒が不安定になってしまいます。
このメカニズムを打開するためには10年後の自分をイメージするようにしてみましょう。
別の部署で活躍している自分の姿や、もしかしたら別会社に転職しているイメージが浮かぶかもしれません。そうすると、意外と目の前の「嫉妬」の対象に対して「どうでもいいかも」と思えるようになるのです。
以上の3ステップで、「嫉妬の発作」を自分で抑えることができます。
2. 他人からの嫉妬から解放される方法
嫉妬されやすい人の特徴は、謙虚な人・真面目な人、です。
例えば、会社の上司からパワハラまがいの言葉を投げつけられても、謙虚な人・真面目な人は、反抗的になったりせず我慢して落ち着いた対処をします。しかし、上司は嫉妬の発作を起こしている状態なので、さらに攻撃的に排除しようとしてくるという悪循環をまねきかねません。
このような時、有効なのは「相手にしない」ということです。
「相手にしない」と言うと一見逆効果のように思うかもしれません。しかし結局のところ、相手にしたところで事態が収まるわけではなく、先ほど述べた通り大切なのは相手が起こしている動物的な発作が収まるのを待つことなのです。
ここまでで、自分自身が嫉妬してしまう状況から脱出する方法、そして、他人からの嫉妬から解放される方法をご紹介しました。
それでは最後に、嫉妬により見えなくなっていた本来の自分を取り戻すための2つのポイントをご紹介しましょう。
もう嫉妬に支配されない!本来の自分を取り戻そう!
1. 劣等感に打ち勝って、問題の本質に気づく
嫉妬と言う他人をうらやむ感情は、「それに引き換え、自分はやっぱりダメなんだ」と劣等感を増幅させてしまいます。このことは見方を変えると、嫉妬から解放されることで、無意識に植え付けられていた劣等感を和らげていくことができるということです。
例えば、Cさんは、上司に評価されない、という不満を持っていたとします。そんなCさんはもともと学歴に対する劣等感を持っていました。
そのため「嫉妬の発作」を起こすと「自分は学歴がないから、馬鹿にされ嫌われている」と思い、自分を守ろうとすることで、孤立していました。
この時Cさんに必要なのは、嫉妬の発作によって自分の持つ劣等感がよりいっそう強まってしまっていることに気づくことです。そして、そんな嫉妬の発作がそれ以上起きないように、じっと落ち着いて見ることなのです。
自分の嫉妬の感情に支配されることなく、それを客観的に眺め、落ち着くことで、劣等感に苦しむ気持ちを和らげることにつながるのです。
2. 好きなことに集中できる自分を取り戻す
「嫉妬の発作」が起きているとき、「誰も私のことを認めてくれない、褒めてくれない」と考えがちです。
そのような思考に陥ると、人から認められ褒められる為の言動が増え、常に自分の気持ちよりも他人の気持ちを優先する癖がついてしまいます。
一番の問題は、それにより「自分の好きなこと」が分からなくなってしまうことです。せっかく「嫉妬の発作」から解放されたのですから、他人本位ではなく、自分の好きなことをみつけ、それに没頭してみましょう。
例えば、あなたが図書館で何か作業をしているとき、横の人が気になったり、物音に敏感になったり、気づくと時間だけが経っていた…そんな経験はありませんか?でも、自分が興味のある分野に取り組んでいると、周りの環境は全く気にならなくなります。
これは、仕事でも同じことです。
「自分の好きなこと」に気づき、どんどん好きなことに没頭できるようになると、自然と心も満たされ、「他人からの評価」を軸にしていた自分とは違った自分を再発見できるはずです。
まとめ
以上、いかがでしたか?
今日の記事では、嫉妬がどのような仕組みで起こるのか、またどのように克服できるのか、についてご紹介してきました。
誰かに対して、批判的・否定的そして怒りが止まらないと言う状態を感じたら、ぜひ一度立ち止まり、自分の言動を振り返ってみてください。
これまでは、嫉妬の発作のせいで、誰かの成功をみんなが喜んでいる時でも、自分は心から喜ぶことができず、一体感が感じられなかったかもしれません。
しかし、「嫉妬の発作」が起きるたびに、丁寧に嫉妬を消していくと、やがて発作自体がなくなっていき、人の成功がまるで自分のことのように嬉しく感じられるようになります。
そして心から一緒に喜んだ時、孤独感の反対側にある一体感が感じられるようになるのです。
また、今日の記事と関連して、
劣等感に対するアドラー心理学を用いたアプローチ方法はこちらの記事で、
自己肯定感を高める方法についてはこちらの記事で、
孤独感に対処する方法についてはこちらの記事で解説しておりますので、
是非合わせてご覧ください。
この記事の内容が何か一つでもお役に立てておりましたら幸いです。
最後までご愛読ありがとうございました。
また次回の記事でお会いしましょう!
- 嫉妬がおこるメカニズム
- 嫉妬は動物的な発作である
- 本能的に自分の生存を脅かす存在に対して怒りを感じるようになっている
- 嫉妬は動物的な発作であり理性的に対処する必要がある
- 自分が嫉妬してしまう場合
- ①まず自分の嫉妬に気づく
- ②嫉妬の発作に気づいたらできるだけ何もしない
- ③10年後の自分をイメージする
- 他人の嫉妬から解放される方法
- 相手にしない
- 嫉妬する人は動物的発作によって反応しているだけなので、相手にせず発作が落ち着くのを待つのが一番良い
- 嫉妬に打ち勝ち本来の自分を取り戻す方法
- 劣等感に打ち勝ち問題の本質に気づく
- 好きなことに集中できる自分を取り戻す
参考書籍:
大嶋信頼 (2018) 消したくても消せない嫉妬・劣等感を一瞬で消す方法 すばる舎
嫉妬のメカニズムについて動画でも解説しておりますので合わせてご視聴ください。