この記事の内容は動画でも解説しておりますので是非合わせてご視聴ください。
- 日々過酷な環境下で活動する自衛隊のメンタルテクニックについて知れる!
- ムリ、ムダ、ムラを省くのがなぜ大切かどう省くのかが分かる!
- 心を強くするために増やすのではなく減らすテクニックを知れる!
この記事では、『自衛隊メンタル教官が教える心の疲れをとる技術』という本の内容を参考に、効率よく働くためのメンタル管理術をご紹介します。メンタルを強くすると聞くと、なにか付け加えたり、トレーニングをしたりするように感じますが、この記事でご紹介するのは「省く」テクニックです!
自衛隊メンタル教官が教える、疲労回復法についてご紹介!
みなさんこんにちは!
突然ですが、このようなお悩みはありませんか?
- 慢性的な疲労があって仕事が捗らない
- 体調が悪くても休みにくい・帰りにくい
- 色々抱え込みすぎて、精神的に辛い
このようなお悩みをお持ちの方には、今日の記事がお役に立てるかもしれません。
この記事では、『自衛隊メンタル教官が教える 心の疲れをとる技術』という本の内容を参考に、効率よく働くためのメンタル管理術をご紹介します。
これから詳しくご紹介していくように、心の疲れを取るポイントは、「ムリ・ムダ・ムラ」の3つを避けることです!
この記事を見終わる頃には、疲労をうまくコントロールし、毎日をよりパワフルに過ごしていくためのヒントを見つけることができるでしょう!
是非最後までお楽しみください。
「ムリ・ムダ・ムラ」とは?
効率よく働くための行動方針は、
- 体と心のムリ
- 感情疲労のムダ
- 気分のムラ
これら3つを避けることです。
これら3つの行動方針は、自衛隊で採用されている他、大手企業でも導入されていると言われています。
ではなぜ、これら3つを避けることがそんなに大切なのでしょうか?一つずつ詳しく見ていきましょう。
「ムリ・ムダ・ムラ」を避けることはなぜ大切なのか
ムリを避けることが大切な理由
まずは、無理を避けることが大切な理由について、考えてみましょう。
無理は3段階で進行すると言われています。
第1段階は、心身に一時的な負荷がかかっている段階です。
例えば、年度末の忙しさや、進学、就職、身近な人との離別などによる生活環境の変化で、一時的に無理が重なることは誰しも経験があるはずです。
次に訪れる第2段階は、無理による疲労の蓄積が続き、自覚的な症状が現れてくる段階です。
例えば、
- 不眠、食欲不振などの体の異変
- 浪費が増える、表情が乏しくなるといった行動の異変
- 攻撃性が強くなる、人付き合いを避けるようになるといった対人関係の異変
このような生活上の問題が表面化しはじめます。
ところが、恐ろしいことに、このようなSOSサインは、意外と「無理」のせいだとは気づきにくいものばかりです。
そのため、例えば、
- ただ体調が悪かっただけ
- ただ相手が悪かっただけ
- ただうっかりミスをしただけ
このように考えてしまい、多くの人は自分が抱えているSOSサインを見過ごしてしまいがちです。
そして、最後の第3段階は、無理をしすぎたことによって、出来事に対する考え方、感じ方自体が変化してしまう段階です。
この段階に達すると、例えば、
- 人の評価が異常に気になる
- 誰にも相談できない
- 生きているのが辛い
このような強い不安感や強迫観念を慢性的に抱えるようになります。
そうした自分のSOSサインに気づくことなく極限まで無理を重ねてしまうと、うつなどの精神疾患の重篤化に至る場合もあります。
このように、「無理」することの弊害とその影響は計り知れないものです。したがって、早い段階で自分の無理を自覚し、できる限り無理を避けることが大切です。
ムダを避けることが大切な理由
次は、感情疲労の無駄を避けることが大切な理由について考えてみましょう。
そもそも感情は何のためにあるのでしょうか?
人類の初期の頃、感情は、生死に直結するような状況に対処するための「警報システム」の役割を担っていました。
例えば、山を歩いているときに熊に遭遇した場合、そこで「恐怖」と言う感情が発動すれば、「逃げる」・「戦う」と言う行動につながります。その結果、生き残れる可能性が高まります。
恐怖以外の様々な感情も、もともとは原始人が生死に関わる状況に対処するための役割を担っていました。要するに、感情とは、命を守るための「警報システム」だったのです。
ところが、私たちが生きる現代社会では、原始時代と比べて、生死に関わる状況に遭遇することは少なくなりました。
それにもかかわらず、日常生活のありとあらゆる場面で、感情という命がけの「警報システム」が発動され続けています。その結果、多くの現代人は、感情から来る疲労によって、体力や気力を消耗しています。
まとめると、現代人が効率よく活動するためには、感情が過剰に刺激されることによって生じる疲労を出来るだけ避けることが大切なのです。
ムラを避けることが大切な理由
最後に、ムラを避けることが大切な理由について考えてみましょう。
ここで言う「ムラ」とは、やる気や集中力といった「気分」のムラのことです。
気分のムラは、「体力や気力の不足」が一因となって生じます。
現代社会では、インターネットなどの情報が溢れ、脳は情報処理のために多くのエネルギーを必要とします。さらに、その情報処理の過程で感情が刺激されることによっても、疲労が蓄積していきます。その結果、集中力低下などといった気分のムラが生じます。
このように、ムラがあることによって、行動力が低下してしまいます。したがって、出来るだけ早い段階で気分のムラの存在に気づき、それを避ける対策をとることが大切と言えます。
ここまでで、「ムリ・ムダ・ムラ」を避けることが大切な理由がお分かりいただけたと思います。
では、ここからは、「ムリ・ムダ・ムラ」を避けるための実践方法をご紹介していきます!
「ムリ・ムダ・ムラ」を避けるための実践方法
「ムリ・ムダ・ムラ」を避けるための実践方法をそれぞれお伝えしていきます。
ムリを避ける方法
まずは、体と心のムリを避ける方法についてです。
無理をしている人の中には、
やるべきことがたくさんあるために、「無理をするな」と言われても無理だ!
と感じる方も多いかもしれません。そして、そのように思うのも無理はありません。
このように「本当は無理をしたくないけれど、無理をせざるを得ない・・・」と感じる方におすすめしたい方法は、「目標の30%から70%を達成すればよい」と意識することです。
具体的には、
- 現在の自分を0%、
- こなすべきことを全てこなした理想の自分を100%
として、30%から70%達成することをイメージし行動してみてください。30%から70%の達成を意識することによって、「無理をしたくない」と言う気持ちと、「無理をせざるを得ない」と言う気持ちのバランスをとることができます。
そして、その行動を重ねているうちに、「無理せざるを得ない」と言う価値観が少しずつ「無理しなくても大丈夫」と言う考えに修正され始めます。修正にかかる時間には人によって差があるかもしれませんが、だんだんと「無理をしなくても済む自分」が作られて行くのです。
ムダを避ける方法
次は、感情疲労の無駄を避ける方法です。
先ほどお伝えしたように、現代社会では、感情疲労を出来るだけ避けることが大切です。そのための方法として、「手順効果」というものをご紹介します。
手順効果とは、感情が湧き上がってきたときにする手順をあらかじめ決め、体をそれに慣らしておくことで、感情をコントロールしやすくなるという効果です。
元プロ野球選手のイチロー選手も、打席に入る時にいつも決まった動作を繰り返すことによって、緊張や不安などをコントロールしていましたね。あれと同じ原理です。
例えば、湧き上がってきたイライラを沈めるためには、次のような3つの手順を取ると効率的です。
①イライラの対象から物理的に距離をとる
イライラを感じたらまず、トイレに緊急避難するなどして怒りの対象からできるだけ距離を取りましょう。
②腹式呼吸、背伸びをして体をほぐす
次に、腹式呼吸や背伸びなどをして、体をほぐしましょう。イライラしている時、私たちの体は無意識に緊張しています。この状態で冷静を取り戻すのは難しいので、まずは、体をリラックスさせることを意識してみてください。
③イライラの必要性を分析する
体がほぐれたら、次は、
- イライラすることには、どんなメリットとデメリットがあるのか
- このイライラに感謝できることはないか
- このイライラは宇宙からみたらどのように映るか
などと自問してみましょう。ポイントは、イライラの感情からなるべく距離をとれるように、より広い視点から捉えるようにするということです。
以上が、湧き上がってきた怒りを沈めるために取ると効果的な手順ですが、手順の内容は、好きなようにアレンジしていただいて構いません。
大切なことは、毎回同じ手順を繰り返すことです。これによって、感情をコントロールしやすくなり、その結果、感情疲労がたまりにくくなります。
ムラを避ける方法
最後は、気分のムラを避ける方法についてです。
気分のムラに対処するためには、体力と気力の消耗を防ぐことが重要です。
そのためにおすすめしたいのが、
- 自分の活動と休息状況を記録すること
- 予定表に休息時間を定期的に組み込むこと
です。
自分の活動や休息の状況を記録していれば、自分が休むべきときに休めているかどうかを客観的に確認することができます。その結果、自分が気力と体力を消耗していることを自覚しやすくなります。
自分がどのくらい休息を取れているかを確認したら、予定表に休息時間を定期的に組み込んでいきます。
継続するためには、最初は月単位で自分がどれだけ活動したか、休息したかを記録することをおすすめします。休息の目安としては、少なくとも7日に1日〜2日は休みを入れられるように予定を組み立ててみてください。
月単位での予定管理に慣れてきたら、週単位や1日単位で予定の記録、休息の管理をしていくと良いでしょう。
ちなみに、「ムリ」と「ムダ」に先に対処しておくと、それに伴って「ムラ」も改善されるという相乗効果も期待できます。是非参考にしてみてください。
まとめ
以上いかがでしたか?
今日の記事では、疲労をうまくコントロールし、毎日をよりパワフルに過ごしていくためのメンタル管理術として、自衛隊で採用されている3つの行動方針について解説しました。
おさらいすると、
- 体と心のムリ
- 感情疲労のムダ
- 気分のムラ
これらの3つを避けることです。
災害時の人命救助など、過酷な環境で任務にあたることも多い自衛隊。そのような環境で働く自衛隊の方々のメンタル管理術は、私たちにとっても、ストレスフルな環境でのサバイバル術として大いに活かせることでしょう。
また今日の記事と関連して、こちらの記事もおすすめですので是非合わせてご覧ください。
この記事の内容が何か⼀つでもお役に立てておりましたら幸いです。
最後までご愛読ありがとうございました。
また次回の記事でお会いしましょう!
- 効率よく働くための行動指針
- 体と心のムリを減らす
- 感情疲労のムダを省く
- 気分のムラを減らす
- ムリを避ける方法
- 目標の30%から70%を達成すれば良いことにする
- ムダを避ける方法
- 手順効果を活用(感情が湧き上がってきたときにする手順をあらかじめ決め、体をそれに鳴らしておく)
①イライラの対象から物理的に距離を取る
②複式呼吸、背伸びをして体をほぐす
③イライラの必要性を分析する
- 手順効果を活用(感情が湧き上がってきたときにする手順をあらかじめ決め、体をそれに鳴らしておく)
- ムラを避ける方法
- 体力と気力の消耗を防ぐことが重要
- 自分の活動と休息状況を記録する
- 予定表に休息時間を定期的に組み込む
参考書籍:
下園壮太 (2013) 自衛隊メンタル教官が教える 心の疲れをとる技術 朝日新聞出版
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