「キラーストレスとは,キラーストレス症状」については↑の動画でも詳しく解説をしております!
- キラーストレスとは一体何か、またその原因は何かが分かる!
- どうしてキラーストレスを放っておくことが良くないのかが分かる!
- どのようにキラーストレスに対処すれば良いのかが分かる!
この記事では、私たちの健康を著しく害する「キラーストレス」について、それが一体何か、なぜ危険なのか、そしてどのように対処すれば良いのかについて解説していきます。動画と合わせてご覧いただくことで、一般的なストレス対策とは一味違った斬新な方法を知ることができます!
「キラーストレス」から身を守る方法について解説!
みなさんこんにちは!
突然ですが、このような悩みはありませんか?
- 出勤時間間近になると気分が悪くなる
- 休日に外に出かける気力もない
- なんだか慢性的な疲れを感じている
もしも、そのような不調を抱えているとするならば、あなたは今「キラーストレス」によって健康が蝕まれているかも知れません。
今日の記事では、私たちを最終的には死に至らせてしまうキラーストレスとは一体何か、その危険性について解説し、キラーストレスから身を守るための3つのキーワードをご紹介します。
それも、巷にあふれるストレス対処法とは一味違った対処法をご紹介していきます。
- 期待されると多少無理をしてでも頑張ってしまう人
- こんな仕事したくなかったのに、と今の自分に否定的になってしまう人
- 自分は仕事を終えているのに同僚が残業していると気まずくて帰れない人
そのような方々にとってこの記事の内容はきっとお役に立てることでしょう。
是非最後までお楽しみください!
キラーストレスはどのように生まれるのか
一時的なストレス
さて、日常のストレスにはどのようなものがあるでしょうか。
- 「楽しみにしていた予定が中止になった」
- 「今週末、プレゼン発表の本番がある」
といった、ささやかな怒りや、ちょっとした不安から、
パワハラやセクハラ、家族や友人など人間関係上のトラブル、
また大都会の汚れた空気・人混み、真夏の蒸し暑さ、梅雨の鬱陶しさなど
こういった日常生活に潜む些細なストレスは、誰にでも経験がある身近なものである一方で、
「どうしようもない、放っておくしかない」
と考える人がほとんどです。
例えば、疲れて帰宅する電車の中で、大騒ぎする学生と乗り合わせてしまったとします。
しかし、次の日も、同じ学生に出会う確率はほとんどありませんから、電車を降りるまでの我慢と考えることができます。
実際電車から降りた途端にストレスから解放され、「あーよかった」と思うものです。
このような場合、ストレスがキラーストレスに変貌する事はありません。なぜならば、その時感じたストレスというのはあくまでも一時的なものだからです。
キラーストレス
しかし、次のような場合はどうでしょうか?
例えば、毎日会社で起こる人間関係のトラブルにストレスを感じているとします。
この時、仕事を終えて会社を出た瞬間こそ「今日も1日終わった」と安堵するものの、「また明日もここに来なければならない、また嫌なことを我慢しなければならない」という気持ちがすぐ湧き上がってしまいます。
このような終わることのない我慢から生まれるストレスは、雪だるま式に膨れ上がっていきます。そして、こういったストレスに対して、多くの人は「負けてはいけない!がんばらなくて!」は、と必死に抵抗しようとします。
しかし、抵抗したところで根本的な解決はされていないわけですから、蓄積されるストレスは大きくなる一方で、気づいたときには手に生えない状況になってしまうのです。
このように、大したことではないと思いがちな些細なストレスも、毎日積み重なることで、
私たちの心と体の健康を著しく蝕む「キラーストレス」へと発展していってしまうのです。
キラーストレスが私たちに与える影響とそのメカニズム
キラーストレスが体に与える影響
それでは、私たちの体はキラーストレスをどこでキャッチし、それがどのように健康に害を与えているのか、その流れを見ていきましょう。
まず、
ストレスにより、一番始めに影響をうけるのが脳の「大脳新皮質」という部分です。
私たちが論理的な思考をし、考えてから行動できるのは、この大脳新皮質のおかげです。
しかし、脳に対して長時間続くストレスが与えられると、大脳皮質の神経細胞が死んでしまったり、力を弱めていってしまいます。
そして、大脳新皮質が受けたストレス情報は脳の深い部分にも伝わっていきます。
中でもストレスに最も深く関与しているのが、扁桃体です。この扁桃体は、ストレス情報を他の脳の部位に伝え、ストレスと戦おうと体を奮い立たせる役割を担っています。
この時、脳内では、扁桃体が感じた異常事態の種類ごとに、主に2つのルートを使い分けて、ホルモン分泌のコントロールをおこない危機を回避しようとします。
1つめは、自律神経ルートで、2つ目は、内分泌ルートです。
自律神経ルート
例えば、深夜残業などで長期間のストレスを受けた時に働くのは「自律神経ルート」です。この時、扁桃体からはパフォーマンスを上げろという指令が下され、自律神経のバランスは切り替わり、体が働き続けるモードでいられるように仕向けます。
通常は土日にリフレッシュすることで、日常的な自律神経のバランスは正常に戻っていきます。しかし、毎日のように過酷な業務が継続したり、過度な緊張が続いたりすると、自律神経のバランスが崩れ、血管は縮み、血圧は上昇、胃腸機能の低下などを引き起こしてしまうのです。
内分泌ルート
そのほかにも、慢性的なストレスを受け続けていると「内分泌ルート」も働きはじめます。
内分泌ルートは、自律神経ルートよりはゆっくり反応するルートで、体が危機的状況になった時、できるだけエネルギーを使わず、命を維持する役割です。
例えば、山で遭難した時に、空腹状態でも生き残るためには、傷の修復や免疫機能などに貴重なエネルギーを使うわけには行きません。生命を維持する最小限のエネルギー消費だけで命をつなぎとめようとします。
今のは極端な例ですが、キラーストレスとも呼べる慢性的なストレスに犯され続けている時というのは、いわばそれと同じような危機的な事態に直面しているといっても過言ではないのです。
そのように、ストレスに対して内分泌ルートも働き始めると、結果として全般的な免疫力低下をまねくことにつながり、がんになってしまうような恐ろしい道筋すらあり得るのです。
以上のように、一見些細なストレスであったとしても、それが終わることなく延々と続くようになると、キラーストレスとなって私たちの健康を著しく害してしまうことになるのです。
キラーストレスから身を守る方法
ではどうすれば、キラーストレスから身を守ることができるのでしょうか?
巷には、ストレスに勝つ、ストレスに負けない、折れない心、といったキーワードがあふれています。しかし、この記事でお伝えしたいことは次の3つです。
- 頑張らない
- あきらめる
- 空気を読まない
「なんてネガティブな言葉だ」と思われたかもしれません。確かにネガティブです。でもそれでいいのです。
この記事で紹介するストレスに対する戦術は「撤退」です。
慢性的なストレスに耐え続け、心と体を著しく蝕んでしまうくらいなら、そもそも抵抗することをやめてストレスから解放されるのを選ぶ方がはるかに良いのです。
他人とのコミュニケーションでも、仕事でも、日常生活のあらゆる出来事において、これらのキーワードを念頭に置いておけば、手遅れになる前にキラーストレスから自分を守ることができます。
具体的に1つずつ一緒に考えてみましょう。
1.頑張らない
例えば、上司から無理難題を押し付けられたとします。そして期待に答えようと集中して仕事に取り組みます。この時脳内では、まるで目の前の猛獣に対して「逃げるか、戦うか」といった究極の選択を迫られている状態になっています。
それが一時的なことならば良いのですが、その状態が続くことで、脳はどんどん麻痺していきます。先ほど触れた自律神経ルートは乱れるに乱れ、体は回復せず疲労から体が思うように動きません。夜は眠れず、昼は眠い、食事も美味しく感じられなくなってしまいます。急速にパフォーマンスが落ち、気力も失ってしまうのです。
それにも関わらず、がんばり続けてしまうため、最終的には体調を崩してしまいます。
なぜそうなるまで私たちは自分を追い込んでしまうのでしょうか。それは「とにかく頑張らないといけない」と無意識的に思い込んでいるからです。
心と体を取り返しのつかないほどに蝕んでしまうくらいなら、一刻も早く頑張ることをやめてしまいましょう。
私たちはスーパーマンでもAIロボットでもないのです。
最初は、できると思って始めたことでも、やり続けるうちに、困難だ、大変だと感じ逃げ場がないように感じたら、勇気を持って「がんばらない」という選択をする必要があるのです。
2. あきらめる
第2のキーワードは「あきらめる」です。
ここで伝えたいことは、ネガティブに諦めるのではなく、ポジティブに諦めるということです。
私たちは、変えようのない過去を引きずり、それに囚われ、延々とストレスを感じてしまいがちです。
厄介なのは、そういった過去に対する後悔や怒りの感情は、想像の産物であるため目に見える形での解決が困難なのです。
しかしだからといってそういった過去を今も引きずっていると、そのことがキラーストレスとなって心身の健康を蝕んでしまいます。
大切なのは、過去についてはポジティブに諦め、現在について前向きに捉え直すことです。
よく例に出されるのが、コップに半分の量の水が入っていたら?というものです。Aさんは「もっと少ないと思っていたのに、半分もある」と思いますが、Bさんは「もっと多いと思ったのに半分しかない」と思います。しかし実はコップに半分水が入っているという事実はひとつです。
つまり、一見嫌なこと、面倒なことも、それは諦められないがゆえのストレスに過ぎないかもしれません。ポジティブに諦め前向きになることで、むしろモチベーションを高める原動力にだって変えることができるはずです。
3. 空気を読まない
「空気を読まない」というとネガティブな印象を与えますが、ここで言いたいことは、「空気を読む」ことを自分に強いる結果、逃げられないストレスを感じるくらいなら、最初から空気なんて読まなくてよい、ということです。
- 自分の意見を言わず我慢してしまう
- やりたくない仕事でも引き受けてしまう
- 自分は仕事を終えているのに同僚が残業していると帰れない
このような方は、間違った形で「空気を読んで」しまっているかもしれません。
「空気を読む」ことは、友達と楽しい時間を過ごす時であったり、チームプレイの時などは大切といえますが、空気を読んだ結果、自分自身を逃げ場のないストレス環境に置いてしまっているようなら早急な改善が必要です。
空気を読むことに縛られないようにしましょう。
まとめ
以上いかがでしたか?
今日の記事ではキラーストレスから身を守る方法をご紹介しました。
日常的に感じているストレスを我慢し、どうしようもないからと耐えていると、やがてそれはキラーストレスとなってあなたの心や体を蝕んでいきます。
今日ご紹介した3つのキーワード:
- 頑張らない
- あきらめる
- 空気を読まない
この3つを念頭に、仕事でも、日常生活のあらゆる事象においても、キラーストレスから自分を守ることができます。
本当に今必要な事は、ストレスの原因となっている相手を負かすことでも、根性でがんばり続けることでもありません。
もちろん、ストレスには良い面もたくさんあります。それに、捉え方一つで、ストレスは味方にすることだってできます。
しかし、それはそのストレスがあくまでも一時的なものである時です。
もしあなたが今、終わることのないストレスに悩まされているのでしたら、今日紹介したような、ストレス環境から撤退する戦略を採用するべきです。なによりも一番大切なのは、あなた自身の心と体の健康です。そのことを忘れてまで、自分を追い込まないようにしましょう。
この記事の内容が何か⼀つでもあなたのお役に立てておりましたら幸いです。
最後までご愛読ありがとうございました。
また次回の記事でお会いしましょう!
- キラーストレスとは
- 終わることなく延々と繰り返されるストレス
- 普通のストレスはあくまでも一時的であることが多い
- 一時的に我慢したところで根本的な解決にはならず雪だるましきに膨れ上がっていく
- 小さなストレスでもそれが慢性化し長期化することで「キラーストレス」へと変貌していく
- キラーストレスが健康を著しく害する理由
- キラーストレスとなった日々のストレスは自律神経と内分泌系との両方のバランスを崩してしまう
- 内分泌ルートが肉体が危機的状態であると錯覚し、回復機能や免疫機能がうまく働かなくなる
- 自律神経のバランスが崩れ血管が縮み血圧は上昇、胃腸機能が低下していく
- キラーストレスから身を守る方法
- 頑張らない
・頑張ることでストレスから逃げられない状態にいるくらいなら頑張らない方が良い
・心と体を取り返しのつかないほどに蝕む前に一刻も速く頑張るのをやめるべき - 諦める
・ポジティブに諦める
・諦められずずるずると後悔し続けることはそのまま慢性的なストレスへとなる - 空気を読まない
・空気をよまなくては、と自分に強いる結果、ストレスから逃げられなくなっているくらいなら空気は読まなくて良い
・必ずしも空気を読むことに縛られないようにするべき
P.S.当記事の内容はYoutube動画でも解説しておりますので合わせて御視聴ください。
参考書籍:
NHKスペシャル取材班(2016)キラーストレス 心と体をどう守るか NHK出版
茅野 分(2018)本当に怖いキラーストレス 頑張らない、あきらめる、空気を読まない PHP研究所