「アーユルヴェーダ, ドーシャ」については↑の動画でも詳しく解説をしております!
- アーユルヴェーダの基本的な考え方がわかる!
- アーユルヴェーダの3つの基本体質がわかる!
- 自分の体質に合った健康増進法がわかる!
この記事では、インドの伝統医学「アーユルヴェーダ」で示されている「ドーシャ」に基づく体質の3大分類をご紹介しています。動画と合わせてご覧いただくことで、自分の体質に合った健康増進法が学べます!
アーユルヴェーダの基本的な考え方について解説!
みなさんこんにちは!
突然ですが、「アーユルヴェーダ」という言葉をご存知でしょうか?
インド料理店やヨガスタジオ、リラクゼーションサロンなどでこの言葉を目にしたことがある方も多いかもしれません。
アーユルヴェーダとは一言で言うと、古代インドから受け継がれてきた健康についての様々な教えのことです。
そう聞くと、なんとなく身体に良さそうな気はするものの、次のように思われる方もいらっしゃるのでしょうか?
例えば、
- 現代医学とはどう違うの?
- どんな効果があるの?
- インドに住んでいなくても実践できるの?
など。
そこで、この記事では、アーユルヴェーダについて、その基本的な教えと、日常生活への効果的な取り入れ方をご紹介したいと思います。
これからお話しするように、アーユルヴェーダには自然界からヒントを得ている体質の分類法があります。そして自分がどの体質なのかをチェックすることで、
- 人によって体質や性格の差はなぜ生まれるのか
- 体調の変化というのはなぜ起こるのか
- 自分がなりやすい病気の予防法・対処法
など、現代社会でも使える知恵を得ることができます。
したがって、この記事の内容は、
- アーユルヴェーダがどんなものかをざっと知りたい!
- 健康や美容に役立つ知恵が知りたい!
- 体質改善をしたい!
そのような方々のお役にきっと立てることでしょう。
是非最後までお楽しみください!
アーユルヴェーダとは?
アーユルヴェーダの歴史と基本特徴
最初に、アーユルヴェーダの歴史と特徴について簡単にご紹介します。
アーユルヴェーダとは、古代インドを起源とする伝統医学のことです。伝統医学というのは、現代医学が発達する以前から伝承されてきた、医学や健康に関する知識体系のことです。例えば、日本でもお馴染みの漢方医学なども、伝統医学の一種です。
そのような伝統医学は世界各地にありますが、アーユルヴェーダは、現存のものでは世界最古の伝統医学として知られています。
アーユルヴェーダの特徴の一つは、人間の身体を自然の一部として捉え、自然界で起こっていることと同じような現象が体内でも起こっていると解釈する点です。
例えば、アーユルヴェーダが生まれた頃の古代インドでは、体内で起こっていることを、自然界でのご飯の炊き方に例えました。
自然界では、ちょうど良い強さの風が吹けば、ちょうど良い強さの火がつき、そこにちょうど良い量の水があれば、美味しいご飯が炊きあがります。この時、ご飯の炊き上がり方は、風・火・水の加減によって変わってきますよね。
これと同様に、私たちの体内で起こることも、大きく分けると、「風」「火」「水」の3要素のバランスによって決まっているのだと、古代インドの人は考えたのです。
ドーシャ
アーユルヴェーダでは、これらの「風、火、水」といった要素を、「ドーシャ」と呼び、ドーシャのバランスという観点から、
- 個人間の体質や性格の差
- 個人の中での体調変化
- 健康増進法や病気の予防法
など、私たち現代人にも役立つ生活の知恵を伝えてくれています。
そこでここからは、アーユルヴェーダにおける「ドーシャ」と体質の関係について、もう少し掘り下げていきましょう。
ちなみに、ドーシャは心に関係する「メンタル・ドーシャ」と身体に関係する「ボディリ・ドーシャ」に分かれており、この記事では、身体の体質に直接関係するボディリ・ドーシャの方に焦点を当てて解説していきます。
簡単に説明していきますので是非最後までついてきてくださいね!
アーユルヴェーダにおける体質の分類
アーユルヴェーダにおける、体質とは
アーユルヴェーダでは体質のことを「本質」とも日本語訳されるプラクリティいう言葉で言い表します。その言葉が言い表している通り、体質とは基本的に、生まれた時から決まっているものだとされています。そして、身体の体質差に直接関係するドーシャは、先ほどお伝えした、風、火、水の3つです。
例えば、生まれつき風の要素が強い人は「風の体質」、生まれつき火の要素が強い人は「火の体質」、生まれつき水の要素が強い人は「水の体質」というように分類されます。
そして、このような生まれつきの体質を知ることで、
- 自分がかかりやすい病気の傾向が分かる
- 体質に合った生活のポイントが分かる
というメリットがあります。
そこでここからは、風、火、水の3つの基本体質の特徴を一つずつ解説していきます!
ご自身がどの体質なのか、一緒にセルフチェックしてみましょう!
1. 風の体質(ヴァータ)
まずは風の特性が優勢の体質です。風という言葉が暗示するように、この体質の基本的な特徴は、
- 軽い
- 乾燥気味
- 動きが機敏
という3点に集約されます。この体質を持つ人は、
- 痩せ型体型
- 冷え性気味
- 便秘気味
- 乾燥肌
- 気分が変わりやすい
といった特徴を持つ傾向にあります。
2. 火の体質(ピッタ)
次は、火の特性が優勢の体質です。火という言葉が暗示するように、この体質の基本的な特徴は、
- 温度が高い
- 強い
- 情熱的
という3点に集約されます。この体質を持つ人は、
- 中肉中背
- 食欲旺盛
- 下痢気味
- 柔軟性がある
- 気性が荒い
といった特徴を持つ傾向にあります。
3. 水の体質(カパ)
最後は、水の特性が優勢の体質です。水という言葉が暗示するように、この体質の基本的な特徴は、
- 潤いがある
- 重い
- ゆったりとしている
という3点に集約されます。この体質を持つ人は、
- 肥満体質
- 睡眠過多
- 体力と持久力がある
- 白髪が少ない
- 気性が穏やか
といった特徴を持つ傾向にあります。
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以上、アーユルヴェーダにおける3つの基本体質について、その大まかな特徴をご紹介しました。
このように、私たちの体質というのは、これら風、火、水の3つのドーシャのバランスで分類することができるのです。
しかし、ここで素朴な疑問が生じます。
生まれつき体質が決まっているなら、どうして季節や環境によって体調が変化するのでしょうか?
この疑問を解く鍵は、3つのドーシャの「バランス」にあります。
体調が変化する理由と体質ごとの生活ポイント
体調はなぜ変化するのか
アーユルヴェーダでは、体調の変化をドーシャのバランスの変化によって解釈します。簡単に言うと、季節や年齢、その他様々な生活環境によって、3つのドーシャの強弱は変化します。この時、その変化の仕方が本来のバランスを崩すようなものである時、体調の良し悪しに波が現れたり、老けたり、場合によっては病気に繋がったりするということです。
そしてバランスが乱れる時、特に強くなりやすいドーシャの種類は、生まれつきの体質で決まります。
要するに体調がすぐれない時というのは、生まれつき「風の体質」の強い人は風の傾向が強くなりやすく、「火の体質」の強い人は火の傾向が強くなりやすく、「水の体質」の強い人は水の傾向が強くなりやすいと言うことです。
したがって、バランスの乱れを防ぐには、自分が生まれつき強いドーシャの性質を抑える生活を心がけることで、バランスが整いやすくなるのです!
それでは、体質ごとに、健康面で意識すると良いポイントを具体的に見ていきましょう。
風の体質(ヴァータ)の人が心がけると良いこと
まずは、風の体質です。この体質の人は、バランスが崩れると、高血圧などの循環器疾患や脳卒中などの神経系疾患にかかりやすいと言われています。また、季節としては特に、「晩秋〜冬」、年齢としては、およそ65歳以上の「老年期」に特に乱れやすいことも、合わせて心に留めておくと良いでしょう。
風の体質の人がバランスを取るためには、
- 香りや音楽で高ぶった神経をリラックスさせる
- 消化の良い食べ物を摂る
- 食事・入浴・マッサージで身体を温める
こういったことを日常生活で心がけると良いでしょう。
火の体質(ピッタ)の人が心がけると良いこと
次は、火の体質です。この体質の人は、バランスが崩れると、肝臓・心臓・消化器系の疾患、皮膚病などにかかりやすいと言われています。また、季節としては特に、「夏〜秋」、年齢としては64歳くらいまでの「壮年期」に特に乱れやすいことも、合わせて心に留めておくと良いでしょう。
火の体質の人がバランスを取るためには、
- 日中の暑い時期には行動を控え目にする
- メロンやスイカなど、水分の多くて甘味のある食べ物を摂り、辛いものは避ける
- ホラー映画や討論など、刺激の多いことを避け、自然に触れる
こういったことを日常生活で心がけると良いでしょう。
水の体質(カパ)の人が心がけると良いポイント
最後は、水の体質です。この体質の人は、バランスが崩れると、運動不足と肥満、そして喘息などの気管支疾患にかかりやすいと言われています。また、季節としては特に、「春」、年齢としては35歳くらいまでの「若年期」に特にバランスが乱れやすいことも、合わせて心に留めておくと良いでしょう。
水の体質の人がバランスを取るためには、
- 早朝散歩や運動をして、日中は活動的に過ごす
- 冷たいものや脂っぽいものを避け、スパイシーで温かい食べ物を摂る
- 夕食は軽めに、食べ過ぎに注意する
こういったことを日常生活で心がけると良いでしょう。
まとめ
以上いかがでしたか?
今日の記事では、インド発祥の伝統医学であるアーユルヴェーダについて、その教えの基本をご紹介しました。
アーユルヴェーダには、自然界の仕組みからヒントを得て体系化された、風・火・水の3要素を使った体質分類法があり、
- 風、火、水の3要素のバランスを整えることで、病気予防や健康増進につながる
- 乱れてしまった風、火、水のバランスを整えるためには、自分の生まれつきの体質を調整する生活パターンを取り入れることを意識すると良い
ということを解説しました。
そのために体質ごとに心がけると良い生活ポイントは、すでにお伝えした通りです。
ちなみに、この記事でご紹介した3つの基本体質以外にも、風と火の両方が優勢の場合や、火と水の両方が優勢というような、複合体質の人も多いと言われています。
自分の体質をより厳密に調べてみたい方は、こちらのウェブサイトから自己診断ができますので是非そちらも試してみてくださいね。
この記事の内容が何か⼀つでもお役に立てておりましたら幸いです。
最後までご愛読ありがとうございました。
また次回の記事でお会いしましょう!
- アーユルヴェーダとは
- 古代インドを起源とする伝統医学
- 人間の体を自然の1部として捉える
- 体質は、風、火、水の3つの要素(ドーシャ)のバランスによって決まる
- 生まれつきの体質の差や、体調の変化、健康増進法や病気の予防法を提案
- 1. 風の体質(ヴァータ)
- 特徴
・軽い
・乾燥気味
・動きが機敏 - 体質
・痩せ型体型
・冷え性気味
・便秘気味
・乾燥肌
・気分が変わりやすい - おすすめの方法
・香りや音楽で高ぶった神経をリラックスさせる
・消化の良い食べ物を摂る
・食事・入浴・マッサージで身体を温める
- 特徴
- 2. 火の体質(ピッタ)
- 特徴
・温度が高い
・強い
・情熱的 - 体質
・中肉中背
・食欲旺盛
・下痢気味
・柔軟性がある
・気性が荒い - おすすめの方法
・日中の暑い時期には行動を控え目にする
・水分の多くて甘味のある食べ物を摂り、辛いものは避ける
・ホラー映画や討論など、刺激の多いことを避け、自然に触れる- 3. 水の体質(カパ)
- 特徴
・潤いがある
・重い
・ゆったりとしている - 体質
・肥満体質
・睡眠過多
・体力と持久力がある
・白髪が少ない
・気性が穏やか - おすすめの方法
・早朝散歩や運動をして、日中は活動的に過ごす
・冷たいものや脂っぽいものを避け、スパイシーで温かい食べ物を摂る
・夕食は軽めに、食べ過ぎに注意する
P.S.当記事の内容はYoutube動画でも解説しておりますので合わせて御視聴ください。
参考書籍:
上馬塲 和夫,西川 眞知子 (2020) アーユルヴェーダ入門 山と渓谷社