「鬱消しご飯」については↑の動画でも詳しく解説をしております!
- 食生活が心の健康にどのような影響を与えるかが分かる!
- 質的栄養失調とは何かが分かる!
- うつを改善するために効果的な食事内容が分かる!
この記事では、やる気が出ない・落ち込みやすいといった鬱症状に効く、栄養療法をご紹介します!動画と合わせてご覧いただくことで、自分自身の力で心と体の健康を取り戻す方法が学べます!
鬱症状に効く2つの栄養素について解説!
みなさんこんにちは!ライフハックアニメーションです!
突然ですが、あなたはこんな悩みを抱えていませんか?
- 気分が落ち込みやすくなった
- 朝起きることができないし寝つきも悪い
- 何かしようにもやる気が出なくて無気力になってしまう
このような鬱病に近い症状があったり、不安障害などの精神的な不調抱えている方へ。
食事の内容が、メンタルバランスに、大きな影響を与えるということを知っていますか?
気分の落ち込みや無気力、体のだるさなどの不調の原因は、もしかしたらあなたの食事内容にあるかもしれません。
- 鬱症状と食事にどんな関係があるの?
- 具体的に何をどれぐらい食べたらいいの?
という疑問にお答えするために、
今日の記事では、食生活が心の健康に与える影響を明らかにし、分子栄養学に基づいた栄養療法をご紹介します。
食事内容を変えることによって、薬に頼ることなく、自分自身の力で心と体の健康を取り戻す手助けになるはずです。
是⾮最後までお楽しみください。
栄養療法・質的栄養失調とは
栄養療法とは
鬱のようなメンタル面の不調は、食生活の影響が関わっている可能性があります。
その食生活を見直すうえで大切なことが栄養療法です。
栄養療法とは、分子栄養学に基づいて、心と体に必要かつ不足しがちな栄養素を積極的に取り入れることを言います。
実は、あなたが「バランスのいい食事を心がけているから大丈夫!」と思っていても、質的栄養失調に陥っている可能性があるのです。
質的栄養失調とは、カロリー的な必要量は満たされているのにも関わらず、栄養不足が理由で不調が起きることです。
バランスのいい食事と聞くと、魚や野菜が揃う日本食をイメージする方も多いのではないでしょうか。
しかし、日本食だけでは摂取する肉の量が少なすぎて、健康を保てるたんぱく質を十分に摂取できません。
そのほかに、
パンや麺類による糖質過多や、
おにぎりや菓子パンだけでお腹を満たすことで起こる、脂肪酸不足・ビタミン不足・ミネラル不足も質的栄養失調にあたります。
質的栄養失調と鬱病の関係
それではなぜ、質的栄養失調が鬱病や不安症の原因になるのでしょうか。
まず質的栄養失調の原因として一番大きなものは、十分な量のたんぱく質の摂取が足りていないということです。
たんぱく質を十分に摂取していないと、
- 心を落ち着かせる働きのあるセロトニン、
- 喜びを感じさせるドーパミン、
- やる気を生み出すノルアドレナリン
などの神経伝達物質が十分に作られません。
これらの神経伝達物質が欠けると、脳内の正常な情報伝達が難しくなるので、心を穏やかに保てなくなります。
結果としてストレスを感じやすくなり、脳機能に影響をあたえるストレスホルモンが大量に分泌されるようになるだけではなく、
必要な栄養素が足りないことからも、回復力や活力がどんどん失われてしまいます。
そのため、落ち込みやすい・無気力といった不調を招いてしまうのです。
どんな栄養素を取り入れる必要があるのか
それでは質的栄養失調を改善するために、特にどのような栄養素を積極的に取り入れる必要があるのでしょうか。
その答えは、たんぱく質と鉄分の2つです。
もちろん人間の心と体に必要な栄養素はたくさんあります。
ただ、その中でもメンタル面に対して特に影響力の大きい栄養素が、タンパク質と鉄分なのです。
栄養療法の先駆者であり、多くの鬱病患者を救ってきた、精神科医の藤川徳美氏はこのように言います。
「タンパク質と鉄分をたくさん摂ることにより、鬱やパニック障害の症状がすっかりなくなる方がとても多い」と。
しかし、日本人の食生活を考えると、意識して摂取しなければ、すぐに不足してしまうという現状です。
なぜ、質的栄養失調を改善するために、たんぱく質と鉄分の2つが大切な栄養素なのか、さらに掘り下げてみましょう。
たんぱく質
たんぱく質は、血液のなかで必要な栄養素を運んだり、
心を落ち着かせる「セロトニン」や、喜びを感じさせる「ドーパミン」などの神経伝達物質の原料になる、さまざまな役割をもつ栄養素です。
抑うつの気分は、神経伝達物質が不足して、うまく働いていないことから起こります。
その根本的な原因は、タンパク質不足による影響が大きいのです。
セロトニン、ドーパミンなどの神経伝達物質は、タンパク質が足りないと十分に作られないので、メンタルバランスにも大きな影響を与えていると考えられています。
また、タンパク質が不足すると消化酵素が不足し、消化酵素が不足すると消化吸収能力が全般的に落ちてしまいます。
これにより、タンパク質の消化吸収能力が落ち、さらに吸収されにくいという悪循環に陥ってしまうのです。
鉄分
続いて、鉄分の重要性についてお話します。
実は、日本女性のほとんどの方が、鉄分不足に陥っていることを知っていますか?
なぜなら、月経や出産により、大幅な鉄分不足に陥りやすいからです。
特に月経がある時期の若い女性は、毎月血液と一緒に大量の鉄分を排出していることになり、慢性的で深刻な鉄不足に陥っている状況です。
そして、女性の鬱やパニック障害とみられる症状の多くは、体内に鉄が満たされていないのが原因だと考えられています。
鉄分は、神経伝達物質であるセロトニンやドーパミン作成の際に重要な働きをし、
全身の細胞を蝕む活性酸素から身を守るための、強力な抗酸化作用を持つカタラーゼと呼ばれる酵素の働きにも関係しています。
そのため、エネルギー代謝を促す、必要不可欠な栄養素だと言えるのです。
どのくらいの量を食べればいいのか
鬱のような症状を招く原因である、質的栄養失調を解消するには、たんぱく質と鉄分が大切だと分かりました。
それでは、必要な栄養素であるたんぱく質と鉄分を取り入れるには、どうしたらいいのでしょうか。
まずはたんぱく質の目標値を知ることが大切です。
たんぱく質の摂取目標値は、自分の体重x1gのタンパク質です。
例えば、体重50kgの女性の場合であれば、50×1gなので、50グラムのたんぱく質が1日の摂取目標値になります。
大人の場合、1日に摂取すべきたんぱく質の量は、50~70グラムが目安です。
とはいっても、具体的に食べる肉にどれくらいのたんぱく質が含まれているのか、分からない方も多いのではないでしょうか。
一般的にタンパク質の量は、肉の重さに対して20~30%程度しか含まれていません。
つまり、200グラム肉を食べたとしたら、およそ40グラム~60グラムのタンパク質を摂取したことになるのです。
例えば、たんぱく質の摂取目標値である50グラムであれば、
- たまご:約7.5個
- 豚肉:245グラム
- 豆腐:750~1000グラム
の食事量になります。
こうしてみると、「こんなにたくさん食べなきゃいけないの!?」と驚きますよね。
そこでおすすめの方法が、プロテインや鉄分サプリを取り入れることです。
たんぱく質(プロテイン)の取り入れ方
プロテインには、
- 植物性たんぱく質をメインに摂取できるソイプロテインと、
- 動物性たんぱく質を摂取できるホエイプロテイン
の2種類があります。
摂取したいたんぱく質は、アミノ酸の質が高いたんぱく質なので、動物性たんぱく質であるホエイプロテインを選ぶことがおすすめです。
しかし、既にたんぱく質不足の状態では、消化吸収能力が低くなっている可能性もあるので、大量のプロテインを一気に消化吸収しにくいのです。
そのため、まずは5グラムを2回に分けて飲むというように、少量かつ複数回飲むことから始めてみましょう。
慣れてきたら、一度に20グラムのプロテインを1日に2回、食後や間食に飲むことがおすすめです。
鉄分の取り入れ方
続いて鉄分を簡単に摂取できる、鉄分サプリについて。
鉄分を取り入れるにはほうれん草をイメージしがちですが、あまり効果的ではないことを知っていますか?
植物に含まれる鉄分は、肉に含まれている量と比べると少ないので、
ほうれん草だけで1日分の鉄分を摂ろうとすると、およそバケツ4杯分の量になってしまいます。
そこでおすすめの取り入れ方法が鉄分サプリです。
- 「毎日忙しくて食生活に気をつかっている暇がない!」
- 「3食でもたくさんの量を食べられない!」
という方は、プロテインとサプリメントを利用して、効率よく栄養素を摂ってください。
もしどうしてもサプリの摂取に対して抵抗があると言う方は、
- 牛肉、豚肉、鶏肉など、偏りのないようにたくさん食べる
- 完全栄養食とも名高いたまごを2~5個食べる
- マグロ、カツオ、赤身の魚を積極的に摂る
これら3つを意識することで、1日に必要なたんぱく質と鉄分を、十分に摂れるようになります。
ちなみに、タンパク質と鉄分をはじめとするミネラルの話について、次の2つの記事でもそれぞれ詳しく解説しておりますので是非合わせてご視聴ください。
タンパク質の摂り過ぎ摂らな過ぎについて(50gってどのくらい!?)
【まとめ】ミネラルとは何か?その役割と効果について
「まごわやさしい」
以上、メンタルの健康への影響度がとても高いタンパク質と鉄分の摂取について解説しましたが、
すでに述べたとおり、その他にも必要な栄養素は多くあります。
そこでそうしたその他の必要な栄養素もバランスよく摂取するためにおすすめの方法が、「まごわやさしい」を心がける食事メニューの採用です。
「まごわやさしい」とは、食べることをおすすめする食材の頭文字を取った言葉です。
「まごわやさしい」を意識して、毎日の食事に取り入れることにより、タンパク質と鉄分だけではなく、その他の必要な栄養素をサポートできるようになります。
- 「ま」は、豆類のこと。タンパク質とマグネシウムを摂取できます。
- 「ご」は、ごまのことで、カリウム、マグネシウム、ビタミンを摂取できます。
- 「わ」は、わかめなど海藻類です。マグネシウム、ヨウ素、クロムを摂取します。
- 「や」は、野菜のこと。ビタミンC、ビタミンB、カリウムを摂り入れられます。
- 「さ」は、魚です。タンパク質、オメガ3、ビタミンB群を摂取できます。
- 「し」は、椎茸などのキノコ類であり、ビタミンDを摂取できます。
- 「い」は、芋などの根菜類です。カリウムを摂ることができます。
これら「まごわやさしい」を意識することで、自然と十分な栄養素が摂れるバランスのいい食事になります。
まとめ
以上、いかがでしたか?
今日の記事では、やる気が出ない・落ち込みやすいといった、うつ症状に対して、
たんぱく質と鉄分を中心とした、分子栄養学に基づく栄養療法の解決策をご紹介しました。
先ほどご紹介した、3つのポイントである、
- たんぱく質量の目標値を知る
- 不足分はプロテインや鉄分サプリで補う
- その他必要栄養素のために「まごわやさしい」を心がける
ということを意識した食生活に変えてみましょう。
この記事の内容が何か一つでもあなたのお役にたてておりましたら幸いです。
最後までご愛読ありがとうございました。
また次回の記事でお会いしましょう!
- 栄養療法とは
- 分子栄養学に基づいて、心と体に必要かつ不足しがちな栄養素をとっていくこと
- 質的栄養失調とは
- カロリー的な必要量は満たされているのにもかかわらず栄養不足が理由で不調が起きること
- 十分なタンパク質b不足、良質な脂肪酸不足、ビタミン不足、ミネラル不足などによって質的な栄養失調になる
- メンタルの不調を改善するために取り入れるべき栄養素とは
- タンパク質
・血液の中で必要な栄養素を運んだり、心を落ち着かせるセロトニンや、喜びを感じさせるドーパミンなどの神経伝達物質の原料になる
・消化酵素の原料になり、消化吸収能力を高める - 鉄分
・神経伝達物質であるセロトニンやドーパミン作成の際に重要な働きをする。抗酸化作用を持つカタラーゼと呼ばれる酵素の働きにも関係する
- タンパク質
P.S.当記事の内容はYoutube動画でも解説しておりますので合わせて御視聴ください。
参考書籍:
藤川 徳美(2018)うつ消しごはん タンパク質と鉄をたっぷり摂れば心と体はみるみる軽くなる! 方丈社
藤川 徳美(2019)医師や薬に頼らない! すべての不調は自分で治せる 方丈社