- 古代ローマの哲学者セネカの人生観がわかる!
- セネカが示す、人生を充実させる3つの考え方を学べる!
- セネカに学ぶ、人生を充実させる5つの生き方をご紹介!
人生を充実させるために役立つ考え方や生き方をご紹介します。
この記事をご覧いただくことで、人生の一つ一つの瞬間の大切さが実感でき、
より充実した人生を生きるためのヒントが見つかれば幸いです。
古代ローマの哲学者セネカに学ぶ、人生を充実させる生き方とは?
みなさんこんにちは!
今日のテーマは「セネカに学ぶ、人生を充実させる生き方」!
ルキウス・アンナエウス・セネカ、古代ローマの哲学者です。
皆さんも一度は考え・悩んだことがありませんか?
- どうすればよりよい人生を送れるのか?
- どうすれば人生を充実させられるのか?
この問いは、1000年以上も前から探求されてきた普遍的なテーマなんです。
今日の記事では、現代を生きるわたしたちに、セネカが残した人生哲学を紐解き、
よりよく生き、人生を充実させる考え方をご紹介します。
この記事を読み終わる頃には、すべての瞬間が大切に思え、
人生を充実させるために一歩一歩すすめるようになるでしょう。
是非最後までお楽しみください。
人が不幸を感じてしまうのはなぜか
人生はいちどきり。何度もやり直せるものではありません。
だからこそ、幸せな気持ちで充実した人生を送りたい!
わかっては…いるのですが、それができずに立ち止まってしまうのはよくあること。
そこでまずは、そもそも私たち人間が不幸だと思うのはなぜか、考えてみましょう。
セネカがその理由として挙げたのが、手放したくないものが多すぎること。
それらを奪われたら、失ったら不幸になる!と信じているからなのです。
セネカの友人は、自分の名誉、社会的地位、巨額の財産を前にして
「なくなったらどうしよう」と恐怖にさいなまれていました。
そんな友人に対してセネカは
「はたして君は今、生きているのか?」と問いかけます。
- 自分は何を手放したくないと思っているのか
- そのなかで本当に大切なものはどれだけあるのか
「手放したくないものの優先順位を間違えると、自分の人生を生きられない」と、セネカは伝えたかったのです。
それでは次に、セネカが示した生きるための指針を具体的に見ていきましょう。
あなたが「私が手放したくないものって何だろう、優先順位どうだろう」と考えるときにきっと役に立ちますよ!
セネカが示す人生を充実させる3つの考え方
1. 人生は一度きりであることを意識せよ
セネカの時代は、ささいな衝突から命を終えることも少なくありませんでした。
だからこそ、人生は一度きりであることを誰よりも強く意識していました。
セネカが伝えていること、それは
- 人生は前に進むだけ、最初に戻ってやり直すことはできないから
- 人生は計画できない、いつ終わりが来るのか分からないから
人間は生まれたその瞬間から死に向かって歩み始めます。
何歳まで生きられるか予想できない、それが人生なのです。
そんなのあたりまえでしょ!と思われるかもしれません。
でも、心のどこかで「明日も同じ」「同じように起きて、勉強する、仕事する、家事をする、その繰り返し」と思って過ごしていませんか?
現代の平均寿命はどんどん伸びてはいますが
あなたが、明日も同じように一日過ごせる保証はどこにもありません。
こんな話をすると、なんだか怖くなってきますが
セネカが伝えたいことは、人生とはそれだけ貴重なものだということ。
「明日やればいい」「あとで考えよう」と問題を先送りせずに、
今を充実させることに集中する、この考えが基本的な考え方の一つ目です。
2. 不幸に生き続けることは無意味だと思え
セネカは「生きる」を「よりよく生きる」と「ただ生きる」のふたつに分けました。
- 自分の人生はなんてつまらないのだろう
- 不幸な人生が変わることはないだろう
このように思いながら日々が過ぎるのを待つ毎日は「ただ生きる」。
「ただ生きる」は、生きていないのと同じであるとセネカは考えました。
そこで
- 具体的にどのようなことをするべきか
- どのような人と一緒に生きるべきか
これらを慎重に考え、毎日の過ごし方を変えるようにアドバイスしました。
それにより「よりよく生きる」ことができ、人生が満たされると考えたのです。
3. 人生の不幸はちっぽけなものであると考えよ
少し壮大な話題になりますが、セネカが人生をかけて探求したのは「宇宙とは何か」。
そのため彼の人生観は、宇宙に対する考え方と密接に関わっています。
宇宙と人生?難しすぎる!
と思うかもしれませんが、実はとてもシンプルなんです。
セネカの人生観は、命は宇宙から生まれて宇宙に還るというもの。
彼にとって人間の命は、無限にひろがる宇宙のほんの一部に過ぎないのです。
つまり、私たちの悩みや不幸は、宇宙レベルで考えるとちっぽけなこと。
自分次第で工夫し乗り越えることができるので、思い悩むだけ時間の無駄!
セネカはそう考えたのです。
ここまで、セネカの人生に対する基本的な考え方をご紹介しました。
では具体的な実践方法に移りましょう。
人生を充実させるためは、毎日をどのように過ごせばいいでしょうか?
セネカに学ぶ人生を充実させる生き方
セネカの教えのなかから5つのポイントを取り上げます。
どれも簡単にできることばかり!
その反面、聞いたことある!という内容もあるかもしれません。
でも日本語として理解しているのと、その言葉のメッセージが心に刻まれるのは全く別物!
内容としては知っていても、セネカのメッセージとして改めて聞くことで
深く感じて心に沁みる、そんな体験ができるかもしれません。
最後まで、ぜひついてきてくださいね。
1. 毎日を人生最後の日だと思って生きる
セネカは、人々に対して、こんな言葉を送りました。
「暗闇のなかを進んでいくようなみじめな一生を送るな」
「己の人生を素通りせずに生きつくしてみよ」
この教えを簡単に言い換えると、
人生は一度きり、だからこそ毎日を最後の日だと思って生きろということです。
人生最後の日と思うなんて悲しい…と心配する必要はありません。
最後の日だと思うことで、ちょっとした物事が、より大切なものに思えてくるからです。
すると、きっと次のような変化が訪れるでしょう。
- 生き生きとした気持ちで過ごせるようになった!
- 自分の夢や目標を達成したいと思うようになった!
- 身近なチャンスにアンテナを張れるようになった!
今日が最後の日だと思えば、チャレンジできる勇気がわくから不思議ですよね。
自分の気持ちに正直に生きれば毎日が充実するというのがセネカの教えなのです。
あなたが幸せを感じるのはどんな時ですか?
あなたが今本当にやりたいと思っていることは、なんでしょうか?
2. 完全なる人生を歩むつもりで生きる
次のような口ぐせがありませんか。
- 「何もいいことがないなぁ…」
- 「どうせ何をやってもダメ」
- 「なんで私ばっかりこんな目に」
こんな口ぐせがあると、いつまでたっても人生は充実しません。
そこで次のことを意識的に実践してみましょう。
- できるだけ多くのことに感動する
- あらゆることに感謝の気持ちを持つ
- 自分のことをほめたたえる
多くのことに感動し、感謝の気持ちを忘れず、自信に満ち溢れている。
そのような人はキラキラと輝き、充実した日々を過ごしていますよね。
つまり、これを実践する理由は、よき人として完全な人生を歩む練習をするということ。
最初は練習でも、いつのまにか本番になり、あなたの人生そのものになるでしょう。
3. 先の先まで思い描こうとしない
人生は一度きり、いつ終わるか分からない。
セネカによると、人生ほど不確実なものはありません。
だからこそ、何ごとも後回しせず、「今」実行することが大切なのです。
例えば
- いつの日か好きな仕事をしよう
- お金が貯まったら旅行に行こう
- 老後になったらのんびりしよう
今が不幸でも将来いいことがある、このように未来をあてにしても、
未来の自分がどうなっているのか誰にも分かりません。
先の先のことまで思い描いたところで、何の意味もないのです。
「今、何ができるのか」を考えて生きることで、人生の充実度がぐっと増すでしょう。
4. 人生を自分の問題として考える
日常の暮らしが穏やかになればなるほど、自分が生きていることを意識しないようになります。
人生をどこか他人事のようにとらえ、大切にできなくなっているのかもしれません。
すると、こんな考えに陥りがち。
- 「私がこんな状態になったのはあの人のせいだ」
- 「会社の給料が低いから幸せになれないんだ」
- 「あの人のことを思ってやってあげたのに…」
でもここで考えてみてください。人生があるのはどうしてでしょうか。
あなたの人生は別の誰かがシナリオや筋書きを書いたものではありません。
人生があるのはあなた自身が生きているから。つまり人生はあなた自身のものなのです。
そこで「~のためにできない」「~のせいでダメだ」と人生を他人にゆだねず
「自分はこうしたい」と言い換えてみましょう。
人生は自分のものと思って日々を過ごせば、毎日がもっと楽しくなるはずです。
5. 何ごとも失う覚悟を持ち合わせる
セネカは、名誉や地位のように固執する友人に対して、
手放すことを恐れすぎているため、人生が不安や恐怖で満ちてしまうのだと指摘しました。
セネカが言う通り、固執する必要がないものは、
あったらラッキー、なくてもOKと、軽い気持ちで考えるようにしましょう。
人生を豊かにしてくれるもの…
大切な家族や友だち、やりがいのある仕事、心と体の健康などは、
あなたのそばにあります。
しかし別れは突然にくるもの。いつかは失う覚悟を持つことが大切です。
それは悲しいことではありません。覚悟できれば、それらに対するありがたみが増すはずです。
その結果、「大切な家族と過ごせて幸せ」「やりがいがある仕事ができて幸せ」と、
人生がより充実して感じられるという、プラスの効果が生まれるのです。
まとめ
以上いかがでしたか?
この記事では、人生が充実しないのはどうしてか、
古代の哲学者のセネカの教えから考えてみました。
そして、人生をどのようにとらえることで、よりよい人生を歩めるようになるのか、
セネカが伝える5つの生き方を通じてご紹介しました。
満ち足りた人生とは、生きた年月の長さではなく、自分の心のあり方で決まります。
心がけ次第で、困難に直面しても満ち足りた人生を送れると、セネカは伝えているのです。
ちなみに今日の記事にご興味をもっていただけた方には先人の教えを解説したこちらの記事もおすすめです。
哲学者ニーチェの教えはこちら:
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この記事の内容が何か一つでもお役に立てておりましたら幸いです。
最後までご愛読ありがとうございました。
この記事の内容はアニメーション動画でも解説がされていますので是非合わせて御視聴ください。
・手放したくないものが多すぎるから
・「なくなったらどうしよう」という恐れがあるから・セネカの哲学のポイント:
「手放したくないものの優先順位を間違えると、自分の人生を生きられない」・セネカが示す人生を充実させる3つの考え方
①人生は一度きりであることを意識せよ
・「明日やればいい」「あとで考えよう」と問題を先送りせずに、
今を充実させることに集中する
②不幸に生き続けることは無意味だと思え
・「生きる」には「ただ生きる」と「よりよく生きる」の2種類がある
・ただ生きる場合:生きていないのと同じ
・よりよく生きる場合
「具体的にどのようなことをするべきか」
「どのような人と一緒に生きるべきか」
これらを慎重に考え、毎日の過ごし方を変える
③人生の不幸はちっぽけなものであると考えよ
・私たちの悩みや不幸は、宇宙レベルで考えるとちっぽけなこと
・セネカに学ぶ人生を充実させる5つの生き方実践法
①毎日を人生最後の日だと思って生きる
・今日が最後の日だと思えば、チャレンジできる勇気がわく
・ちょっとした物事が、より大切なものに思えてくる
「暗闇のなかを進んでいくようなみじめな一生を送るな」
「己の人生を素通りせずに生きつくしてみよ」
②完全なる人生を歩むつもりで生きる
・できるだけ多くのことに感動する
・あらゆることに感謝の気持ちを持つ
・自分のことをほめたたえる
・上記を実践することで、よき人として人生を歩む練習になる
・最初は練習でも、いつのまにか、あなたの人生そのものになる
③先の先まで思い描こうとしない
・未来を喜憂するのではなく「今、何ができるのか」を考えて生きることで、
人生の充実度がぐっと増す
④人生を自分の問題として考える
・「~のためにできない」「~のせいでダメだ」と人生を他人にゆだねず
「自分はこうしたい」と言い換えて行動する
・あなたの人生は別の誰かがシナリオや筋書きを書いたものではない
・人生は、その人生を生きているあなた自身のもの
⑤何ごとも失う覚悟を持ち合わせる
・大切な家族や友だち、やりがいのある仕事、心と体の健康など・・・
いつかは失う覚悟を持つことが大切
・覚悟できれば、それらに対するありがたみが増す
・名誉や地位など、固執する必要がないものは、
「あったらラッキー、なくてもOK」
参考書籍:
セネカ (著), ジェイムズ・ロム (編集), 天瀬いちか (翻訳)(2020)2000年前からローマの哲人は知っていた 死ぬときに後悔しない方法 (哲人に学ぶ人類の知恵シリーズ!) 文響社
セネカ (著), 大西英文 (翻訳)(2010)生の短さについて 他2篇 岩波書店