- 誰でも人ごとではない「トンネル・ビジョン」と呼ばれる状態とは何なのかがわかる!
- 「トンネル・ビジョン」に至る脳内プロセスがわかる!
- 「トンネル・ビジョン」を抜け出し、そして予防する方法を5つご紹介!
人は「トンネル・ビジョン」と呼ばれる状態に陥ってしまうことについて解説します。この状態は、はっきりいって危険です。
もしも最近、慢性的にストレスを感じることが続いていて、
嫌なことばかりが頭に浮かんでくるようでしたら、早急な対策が必要です。
この記事の内容が、対策を必要としている人に届くことを、心から祈っています。
「トンネル・ビジョン」という心の状態と、そこから抜け出すための5つの対策について解説!
みなさんこんにちは。
今日のテーマは、「トンネル・ビジョン」について。
実はこれ、日々の生活の中でストレスやプレッシャーを常に感じながら生きている人であれば誰でも陥ってしまう状態なんです。
- リラックスなんてしている暇はない!
- 心から落ち着くことなんて全然できない!
- 他のことを考えられなくなっている!
というそこのあなた!
もしかしたら、トンネル・ビジョンに陥ってしまっているかもしれません。
この記事を読んで、トンネル・ビジョンとは何か、その原因から解決策までを知り、毎日の生活をもっと適度にリフレッシュしながら過ごせるようになりましょう!
是非最後までお楽しみください。
トンネル・ビジョンとは
トンネル・ビジョンとは、視野の範囲が異常に狭くなり、客観的な視点を失い、ストレスから逃げることも対処することも出来なくなってしまう状態のことを言います。
これはまるで、トンネルに居ながら外を覗いているような
トンネルの外に広がる広い世界に気づかず、トンネルの穴から見える世界だけが全てだと思い込んでいるような状態です。
そのため、トンネル・ビジョンと呼ばれているのです。
このように、視野が極端に狭くなってしまうと人は、冷静な判断が出来なくなります。
そして、暴力的な言動、自暴自棄、うつ状態、さらには自傷行為にまで及んでしまう可能性があります。
周りの人から見れば、その人が抱えている悩みや問題を解決する方法は必ずあると思えることでも、当の本人は視野が極端に狭くなってしまっているので、他の選択肢が全く見えなくなってしまっているのです。
それは非常に危険な状態であると言えます。
しかし、このトンネル・ビジョンは、誰でもなってしまう恐れがあるのです。
- 締め切りに間に合わそうと忙しさに追われている時。
- 成果を出さなくてはいけないプレッシャーに押しつぶされそうになっている時。
- そのほかにも仕事や人間関係などから来るストレスによってイライラ・ムカムカしている時。
まさに、視野が狭くなってそのことしか考えられなくなっている時、それはトンネル・ビジョンに陥っており、危険な状態です。
それでは一体、どうすれば、その状態から抜け出し、そして予防することができるのでしょうか。
その方法を見ていきましょう。
トンネル・ビジョンを抜け出し、そして予防する方法
トンネル・ビジョンに至る脳内プロセス
そもそも、トンネル・ビジョンは一体どうして起きてしまうのでしょうか。
それは、脳の処理容量と関係していると考えられています。
私たち人間は、不安や怒りといったストレスが増えると、そのストレスの処理のために脳の容量が消費されます。その消費の量があまりに多いと、脳が十分なパフォーマンスを発揮するだけの容量がなくなってしまいます。
そして、容量不足の状態となった脳は、今度はなるべく容量を使わないように省エネモードに切り替わります。
省エネモードへとなった脳は、今度は残った容量の節約をはじめ、結果として身の回りの状況を客観的に分析することを制限します。
その結果、視野が極端に狭くなり客観的な判断が出来なくなるトンネル・ビジョンの状態へとなってしまうのです。
こうした、トンネルビジョンへと至るプロセスを知っておくと、それへの対処方法も見えてきます。
つまり、不安や怒りを発生源とするストレスの処理に対して、脳の容量が過剰に消費されてしまっているので、
その過剰消費を中断し、また事前に防げるようになると良いのです。
ではいったいどうすればそんなことできるのでしょうか?その方法を紹介していきます。
方法①視野のリフレッシュを行う
人間には、目や耳や口といった五感があるわけですが、
人間はその中でもとりわけ「視覚」から入ってくる情報に影響を受けやすい生き物です。
そのため、目に見える情報をあえてガラッと大きく変えることはそのまま、
脳内環境までもガラッと変えるきっかけとなり、結果としてストレスの処理活動が一旦中断されます。
目から入ってくる情報をガラッと変えることを、ここでは視野のリフレッシュと呼ぶことにしましょう。
視野のリフレッシュのためには、例えば次のことが効果的です。
- 趣味や散歩やドライブなど、いつもとは違うことをしてみる
- 会社との行き帰りの最中や休日など、いつもとは違うところに行ってみる
- いつも使っている場所に新しい絵や観葉植物を置いてみる
このように、行動、場所、環境といった観点から、
今までとは違った要素を取り入れ、視覚に対して新しい刺激を与えてみましょう。
そうすることで、ストレスの処理ばかりに集中してしまっていた脳が、
その活動を一旦中断し、冷静さを取り戻すきっかけを作ることができるのです。
方法②意識のズームイン・ズームアウトを使い分ける
ズームインとは、グッと近づくこと。
ズームアウトとは、スルスルスルと遠ざかること。
人は、イライラ・ムカムカといったストレス状態にいる時、ある特定の出来事に対して意識がズームインされた状態になっています。
この意識のズームイン機能は、集中力を高め仕事や勉強の生産性を高める際などには非常に効果的です。しかし、そのグッと近づく対象がストレスの原因である場合には、トンネルビジョンの状態になりかねません。
そのため、イライラ・ムカムカがずっと続いているなと思ったら、目の前のことから一旦意識を遠ざけていくズームアウト機能を使いましょう。
そのためには、あたかも鳥になったかのように、その場から高いところに飛んで行き、高いところから自分を見下ろすようなイメージを持ってみましょう。
人は、リラックス状態にいる時、この意識のズームアウト機能を無意識的に使っています。
リラックスした状態になることで、凝り固まって狭くなっていた視野が、
どんどん緩やかに広がっていき、物事の全体を見渡すことができるようになります。
方法③瞑想を行う
あらゆるストレスに対して高い効果を発揮するのが瞑想の実践です。
じっとその場に座って、目を閉じ、呼吸に意識を集中させます。
意識が過去や未来に彷徨ってしまうのを防ぎ、今この瞬間、この場で呼吸をしているという事だけに注意を向け、じっとその場で10分程度過ごします。
これは、瞑想の方法のほんの一例に過ぎませんが、
この時なにが起きているのかというと、過去や未来に彷徨っていた意識が、今自分がいる現在地点に戻ってきています。
あらゆる悩みやストレスというのは、心ここにあらずの状態で、意識が過去や未来に彷徨っている時に生じてくるものです。
今日の記事のテーマは、「トンネル・ビジョン」ですが、それは、過去や未来へと意識が深くはまり込んで抜けられなくなってしまった状態であるとも言えます。
瞑想の実践によるメリットは科学的に証明されているものも数多くあり、
自分の中に、冷静さや客観性を取り戻す方法としても効果を発揮することができるのです。
方法④ その他の五感に刺激を与える
先ほどは、五感の中でも「視覚」に別の刺激を与えることを紹介しましたが、その他の感覚に新しい別の刺激を与えることも効果的です。
例えば、
- アロマを炊く
- ハーブティを飲む
- ドリップコーヒーを淹れて飲む
- クラシック音楽を聴く
というように、
嗅覚、味覚、触覚、聴覚に対して、全く別の刺激を与えてみましょう。
それだけで、脳内環境がガラッと切り替わり、ストレスの過剰な処理が中断し、脳の容量に空きを作ることができます。
方法⑤ ワーキングメモリを増やす・節約する
ワーキングメモリとは、脳のメモ帳・作業記憶とも呼ばれ、トンネル・ビジョンの原因でもある脳の容量不足の状態と関係しています。
私たちは大量の情報を目の前に生きていますが、
それらの情報の一部を記憶し、脳の中で使いやすい状態に保つのがワーキングメモリの働きです。
ワーキングメモリをイメージで捉えるならそれは自分の脳の中にいる指揮官の机の上の広さです。
そして、その机の上が隅々まで散らかり、もうほとんど作業するスペースが残っていない状態こそ、トンネル・ビジョンに陥っている状態です。
では、どうすればいいのかというと、
そんな机の広さを拡張し、なるべく散らからないようにすれば良いのです。
それがワーキングメモリを増やし節約するということなのですが、
その具体的な方法については下記の記事で詳しく解説しております。
今日の記事と関連する内容ですので是非合わせてご覧ください:
https://www.youtube.com/embed/hYgswuoKEIgワーキングメモリを鍛える方法については動画でも解説しています! ワーキングメモリとは何か分かる! ワーキングメモリが私たちに与える[…]
まとめ
以上いかがでしたか?
今日の記事では、ストレスが続いていたり、過度なプレッシャーに押しつぶされそうになっている時、人は、
トンネル・ビジョン
と呼ばれる状態に陥ってしまうことについてご紹介しました。
トンネルビジョンは、あたかもトンネルの中から見える小さい穴からだけ世界を見るかのように、
視野が異常ともいえるレベルに狭くなり、冷静さや、客観的な判断ができなくなってしまう状態を指します。
この状態は、はっきりいって危険です。
混乱し、自暴自棄になり、暴力や自傷行為に及んでしまう可能性もあります。
もし、ストレスを感じることが続いていて、嫌なことばかりが頭に浮かんでくるようでしたら、早急な対策が必要です。
程度がひどいようなら、周りの人や病院に助けを求めることも必要です。
当チャンネルでは、ストレス対策の方法や、メンタルの落ち込みを改善する方法なども取り扱っておりますので、是非他の動画の内容も参考にしてみてください。
https://www.youtube.com/embed/hYgswuoKEIgワーキングメモリを鍛える方法については動画でも解説しています! ワーキングメモリとは何か分かる! ワーキングメモリが私たちに与える[…]
https://www.youtube.com/embed/Z3z1sWr4aqw「学習性無力感」については↑の動画でも詳しく解説をしております! どうして無気力が形成されるのかが分かる! 無気力がどのような影響[…]
https://youtu.be/oVvUPEuKIhA 心のセルフケアとは何か、なぜ大切なのかが分かる。 今日からできるセルフケアの方法を学べるこの投稿では、セルフケアとは何か、それも特に心のセルフケアとい[…]
この記事の内容が何かひとつでもあなたのお役にたてておりましたら幸いです。
最後までご愛読ありがとうございました。
また次回の記事でお会いしましょう。
この記事の内容はアニメーション動画でも解説がされていますので是非合わせて御視聴ください。
・視野の範囲が異常に狭くなり、客観的な視点を失い、
ストレスから逃げることも対処することも出来ない状態
・他の選択肢が全く見えなくなってしまう
・誰でもなってしまう恐れがある、はっきりいって危険な状態・トンネル・ビジョンへと至るプロセス
・ストレスが増えると、その処理のために脳の容量が消費される
↓
・脳が十分なパフォーマンスを発揮するだけの容量がなくなる
↓
・容量不足の状態となった脳は、省エネモードに切り替わる
↓
・結果として身の回りの状況を客観的に分析することを制限
↓
・トンネル・ビジョンの状態に至る
・トンネル・ビジョンを抜け出し、そして予防する方法
・方法①視野のリフレッシュを行う
・視覚に対して新しい刺激を与えることで、
脳が冷静さを取り戻すきっかけを作る
例:いつも使っている場所に新しい絵や観葉植物を置いてみる
・方法②意識のズームイン・ズームアウトを使い分ける
・人はストレス状態にいる時、特定の出来事に対して意識がズームインされた状態
・目の前のことから一旦意識を遠ざけズームアウトすると、リラックスに繋がる
・リラックスした状態になることで、凝り固まって狭くなっていた視野が、
どんどん緩やかに広がっていき、物事の全体を見渡すことができるようになる
・方法③瞑想を行う
・悩みやストレスというのは、意識が過去や未来に彷徨っている時に生じる
・瞑想することで、過去や未来に彷徨っていた意識が、現在地点に戻る
・瞑想の仕方の一例:呼吸をしているという事だけに注意を向け、
じっとその場で10分程度過ごす
・方法④ 視覚以外の五感にも刺激を与える
・嗅覚、味覚、触覚、聴覚に対しても、全く別の刺激を与えてみる
例:アロマを炊く
例:ハーブティを飲む
例:ドリップコーヒーを淹れて飲む
例:クラシック音楽を聴く
・方法⑤ ワーキングメモリ(脳のメモ帳・作業記憶)を増やす・節約する
・自分の脳の中にいる指揮官の机の上の広さを拡張し、
なるべく散らからないようにするイメージ