アドレナリンの作用

アドレナリンの分泌による副作用とその予防方法について

この記事では神経伝達物質の1つであるアドレナリンについて、その基本的な作用を解説し、またアドレナリンの過剰分泌による悪影響について触れ、それを予防するための心がけを解説していきます。

  1. アドレンリンの作用について知れる
  2. アドレナリンの過剰分泌による悪影響が分かる
  3. アドレナリンと交感神経・副交感神経について知れる

みなさんこんにちは!

突然ですが、このような状態に悩んでいるという事はありませんか?

  • 毎日7時間以上睡眠時間を確保しているはずなのに、疲れが残っている気がする
  • 家に帰っても仕事のことが頭から離れず心の底から休まる時間がない
  • 夜、布団に入ってもすぐには寝付けない

もしそのような状態に悩まされているようでしたら、

今日の動画でご紹介する「アドレナリン」との付き合い方を改善することで、
状況は良くなることでしょう。

アドレナリンの作用とは

アドレナリンの作用とは

アドレナリンは、

恐怖や不安を感じた時に交感神経からの司令を受けて副腎髄質から分泌され、
主に身体と脳を臨戦態勢にするためのホルモンです。

こう聞くと少し難しいかもしれませんが、

簡単に説明すると、

ストレスがかかる状況に置かれた時、
その状況を素早く切り抜けるために、
一時的に身体や脳の機能を高めるためのホルモンであると理解すると良いでしょう。

このアドレナリンは、

例えば、

危険な目にあった時や、運動をする時、
また大きな声を出したり興奮状態にある時に分泌されるホルモンです。

アドレナリンが血中に分泌されると、

心拍数や血圧は高まり、筋肉に行き渡る血流は増えます。
そして目の瞳孔を開き覚醒度を上げ、注意・集中力を高め、身体と脳を臨戦態勢に変えていきます。

こうしたアドレナリンの主な効果をまとめると、

肉体的には身体能力の向上、
脳機能に対しては記憶力・集中力・判断力の向上といった効果があります。

アドレナリンの過剰分泌の悪影響とは

アドレナリンの危険性

ここまでの説明を聞くと、
アドレナリンは私たちの強い味方で、
どんどん分泌していけばいいじゃないかと思われてしまうかもしれません。

しかし、

ストレス要因の多い現代社会においては、
私たちは常にアドレナリンの分泌に頼っていると言っても過言ではなく、
むしろアドレナリンの過剰分泌の方にこそ注意を向けるべきです。

アドレナリンと交感神経

アドレナリンと交感神経・副交感神経

アドレナリンの過剰分泌による悪影響を理解するためには、
まず人間の自律神経である交感神経と副交感神経の関係を知る必要があります。

人間の体は、

日中は交感神経というものが優位となりアクティブに活動するのに対して、
夜にかけては副交感神経というものが優位となり、肉体的にも脳的にも休息をするように、
もともとプログラムされています。

そして、この副交感神経が優位となっている夜の間に、

日中に受けた諸々のダメージを修復し、
また翌日、アクティブに動けるように回復しているのです。

しかし、もしアドレナリンが過剰に分泌していた場合、
交感神経と副交感神経の切り替えはスムーズに働かず、

日中に受けたダメージを十分に回復しきることなく、
また次の日が始まってしまうという悪循環に陥ってしまいます。

そうした悪循環を続けるような生活をしていると、

最悪の場合には、心筋梗塞や脳卒中で倒れてしまう可能性もありますし、
気付いた時にはうつ病になってしまっているという可能性も十分にあります。

もしあたなたが、

夜遅くまで仕事や勉強をするような生活をしていたり、
寝る直前までパソコンやスマホ、テレビを見るような生活をしている場合、

もしくは、「休む」ということに苦手意識がある場合には、

これからご紹介するアドレナリンの分泌をオフにして、
しっかりと休めるようになる心がけを是非取り入れましょう。

アドレナリンの過剰分泌を防ぐ3つの心がけ

アドレナリンの分泌

それでは次に、
ここまで解説をしてきたようなアドレンリンの過剰分泌による悪影響から身を守るための
3つの心がけをご紹介していきます。

①夜遅くまでの残業や勉強はしない

アドレナリンの分泌①

夜遅くまで残業や勉強を続けていると、
アドレナリンの分泌がなかなかオフにならず、体も脳も休憩モードに入れません。

少なくとも、夕方から夜にかけては仕事や勉強を終わらせていくように段取りを組み、
家に帰ってすぐ寝るという生活ではなく、家に帰ってからゆっくりと休み、それから寝るという習慣を作るようにしましょう。

夜遅くまでの残業や勉強は一見ストイックに見えて、効果が高いように思えるかもしれませんが、

結果的に見れば生産性や能率は下がっており、
休むべき所はしっかり休むというようにメリハリをつけた方が、

逆に生産性も能率も向上するはずです。

②何もしないでぼーっとする時間を確保する

アドレナリンの分泌②

家で休憩する時、皆さんはどのように過ごしているでしょうか。

もしかしたら、テレビを見たり、スマホやパソコンで娯楽コンテンツなどを楽しんでいるかもしれません。

しかし、

アドレナリンはそうした興奮系の娯楽を前にしても分泌がされています。

一見、テレビやスマホはリフレッシュアイテムと見られるかもしれませんが、

一番良いのは、「何もしないでぼーっとする」ということです。

「何もしないのは時間が勿体無い!」という気持ち分かりますが、

ここは自分の体のためにも、
そして次の日にまた100%の状態で臨めるためにも、

あえて何もしないでぼーっとする時間を1日に1回は確保するようにしましょう。

③入眠前の過ごし方に注意

アドレナリンの分泌③

アドレナリンの分泌をオフにし、
副交感神経を優位にして、心身ともに休憩モードに入っていくためには、

入眠前の過ごし方がとても重要です。

まずお風呂の温度には気をつけましょう。
40度を超えると交感神経が優位になり逆に目が覚めてしまいますので、
40度未満に調整するようにしましょう。

また、
夜遅くにジムで筋トレなどをするのはアドレナリンの分泌をオフにする、
という観点からは好ましくありません。

少なくとも入眠前の2時間前には終わらせ、
しっかり休憩モードに入った上で睡眠できるようにしましょう。

アドレナリンの副作用に注意

アドレナリンの副作用

以上いかがでしたか。

最後に今日の内容をまとめておしまいにします。

神経伝達物質の1つであるアドレナリンは、
分泌されることによって身体機能や脳機能を高め、
ストレス下に置かれた環境から素早く切り抜けることを可能にしてくれます。

しかし、

ストレス要因の多い現代社会においては、
むしろ過剰分泌となっているケースが多いのです。

十分に心身的な回復をしないままに次の日を迎えるという悪循環を繰り返していると、
最悪の場合、健康を害してしまいかねません。

そのため、この動画ではそうしたアドレナリンの過剰分泌を予防する3つの心がけをご紹介しました。

  1. 夜遅くまでの残業や勉強はしない
  2. 何もしないでぼーっとする時間を持つ
  3. 入眠まえの過ごし方に注意する

以上を踏まえ、
毎日を明るく元気に過ごせるようになりましょう。

神経伝達物質については、他にも

  • ドーパミンとモチベーションの話
  • ノルアドレナリンと働きすぎやうつ病の話
  • セロトニンと心の安定の話

というように、
他の記事にしてまとめておりますので、
是非そちらもご覧していってくださいね。

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何か、
一つでもご参考になる点がございましたら幸いです。

また、

アドレナリンであったり神経伝達物質についてもっと詳しく知りたいという方にはこちらの書籍もオススメです。

また当記事の内容はアニメーション動画でも解説をしていますので、
是非復習も兼ねてそちらもご覧していってくださいね♪

ご愛読ありがとうございました。

参考文献:
樺沢 紫苑(2016) 脳を最適化すれば能力は2倍になる 仕事の精度と速度を脳科学的にあげる方法 文響社
野口 哲典 (2011) マンガでわかる神経伝達物質の働き ヒトの行動、感情、記憶、病気など、そのカギは脳内の物質にあった!! SBクリエイティブ

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