モチベーションアップ連載企画の第6回目です。
さて今回は、挫折から脱却するための4つのノウハウをご紹介します。
今まさに挫折中の人もそうでない人も、いざというときのために是非参考にしてみてくださいね。
それでは早速見ていきましょう!
① 欲求を受け入れた上で、理性的な行動を選択し直す
これまでの記事でも解説してきたように、
私たちが挫折してしまう時というのは、
「理性(意志力)」が意図した目標に、「本能」の欲求が勝ってしまう時でしたね。
そこでまずは、本能の欲求の存在に気づくことが重要です。
挫折しかけた時には、次の5つのステップを挟んでみましょう。
ステップ1. まずは、本能の自分が欲求を感じていることに気づきましょう。
(例:もっと寝ていたいという欲求)
ステップ2. その欲求を、素直に受け入れましょう。
(例:「自分は寝たがっているんだね」)
ステップ3. 次の行動を起こす前に、一呼吸おき、現状を把握しましょう。
(例:「ただし、このまま寝ているか起きるかは、自分の次の選択にかかっている。」)
ステップ4. 大事な目標を再確認しましょう。
(例:「自分には早起きという目標があったよね?」)
ステップ5. あなたの意志力を信じて、自分が選択した行動を起こしましょう!
仕事中でも、食事中でも、布団の中でも、どこでもできる5ステップなので、是非活用してみてくださいね。
②「なぜ」を思い出す
「#4 望む力を高め、意志力の限界を突破していく方法」の記事で紹介した「望む力」とも関連しますが、
意志力が弱まってきた時には、
自分は「なぜ」その目標を達成しようとしているのか、
その理由・動機を思い出すのが効果的です。
この方法は、前回お話しした「理性が本能に負けるメカニズム」の一つ、
「善いことをすると、その反動で悪いことをする自分に甘くなる」
という心理的効果(モラル・ライセンシング)への防止策としても有効です。
香港科技大学とシカゴ大学がおこなった心理学実験によると、
参加者に「なぜ誘惑に負けなかったのか」と理由を尋ねた場合、モラル・ライセンシングに気の緩みに打ち勝つ確率が高まったそうです。
そこで、
「頑張ったんだから少しくらい気を緩めてもいいよね・・・」
「後でまとめてやればいいか・・・」
「今日は本当に疲れてるから絶対無理・・・」
このような気持ちが湧いてきたら、まずは一呼吸おいて、
そもそも自分は「なぜ」頑張っているかという理由に思いをめぐらせてみましょう。
そうすると、目先の誘惑に対する感じ方が変わり、意志力が復活してくるはずです。
③ 慰めの言葉で罪悪感を゙緩和
意志力が弱まっていると感じた時、あなたは自分に対してどんな言葉をかけるでしょうか?
意志力が弱い自分にダメ出しをしたり、叱咤激励したくなるという人も多いかもしれませんね。
しかしながら、心理学実験によると、それは逆効果ということが分かっています。
意志力が弱まった時に自分を責めるような言葉をかけると、自分の中に罪悪感が生じます。
そして、その罪悪感が積もっていくと・・・意志力は復活するどころか、逆に、もう「どうにでもなれ!」とあきらめてしまうのです。
その結果、挫折からの脱却が益々難しくなってしまいます。
そこで、意志力に復活してもらいたい時には、自分自身を叱咤激励するよりも、
「人間だから、うまくできないこともあるさ」
「自分はちゃんと最善を尽くしているよ」
「今回は失敗したけど、次は大丈夫だよ」
といった、罪悪感を和らげる前向きな言葉をかけてあげるのが効果的です。
④コントロールをしようとしない方がうまくいく
意図した行動を続けられない時は、
なんとかして自分の行動をコントロールしたくなるものですが、
コントロールしようとしない方が結果的にうまくいく可能性が高いです。
なぜなら、コントロールしようとするとどうしても反発したくなるのが人間の(脳の)性だからです。
(特に「〜してはダメ」「〜は禁止」といった否定の言葉でコントロールしようすればするほど、脳はむしろそれをしたくなるという性質が心理学では広く知られています。)
挫折しそうになっている時、私たちの頭の中には、
「あのケーキがどうしても食べたい!」
「食べちゃダメ!」
「一口だけなら食べてもいいんじゃない?」
「一口でも禁止!」
「自分へのご褒美ということにしちゃおうよ?」
などなど、心の声が次々と浮かんでくると思います。
そんな時、そのような考えを追い払おうとしたり、無理矢理考え方を変えようとコントロールするのは逆効果です。
その代わりに、自分の頭に浮かんでくる考えをただ「へ〜、あ、そうなんですか」と、否定も肯定もせずに、軽く聞き流すようにしてみましょう。
ちょっと離れたところから、自分以外の誰かのつぶやきを観察するようなイメージです。
自分をコントロールしようとしなくていい。心の声はただ聞き流しておけばいい。
このように意識することで、結果的にうまくいく可能性が高まるはずです。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、挫折しそうになった時にできる対策4つをご紹介しました。
① 欲求を受け入れた上で、理性的な行動を選択し直す
②「なぜ」を思い出す
③ 慰めの言葉で罪悪感を゙緩和
④コントロールしようとしない方がうまくいく
これら4つのノウハウを武器にして、後半戦もモチベーション高く進んでいきましょう!
ではまた次回お会いしましょう!
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